第4幕
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総悟の隣に近藤が座って共に団子を食べる。こうして近藤と外で食べるのは久しぶりで、なんだか新鮮な気持ち。
「なんだ?二人とも今日、非番なのか?」
「へい。今日は土方に仕事を押し付け……頼んだんで」
「ん?なんか押し付けたとかって聞こえたけど。あれ?俺、耳おかしくなったかな?」
『きっと、おかしくなってないよ。俺も今初めて聞いたけど。仕事終わらせてきたんじゃないのかよ』
仕事を全部終わらせたからここに来たのではないのか。屯所で渡された書類を思い出してふと気づく。総悟が海に確認してくれと持ってきたのは二、三枚。
普段、自分が捌いているのは十数枚。平隊士としての身分の自分でもそれだけあるのに、一番隊隊長の所に行く書類が数枚であるはずがない。それならばなぜ総悟は数枚の紙しか持っていなかったのか。それは自分の書類を土方の書類と混ぜて来たということ。
「ちゃんと仕事は終わらせないとダメじゃないか、総悟」
「土方さんがやってくれるって言ったから頼んだんでい。久しぶりに遊びに行ってこいって言ったのは土方さんです」
『ほんとに言ったのか?』
「ええ。やる事やったら行ってこいって」
ん?それはまさか……。
「仕事を(押し付けるということを)やったからここに来たんですぜ」
その言葉に海は頭をガツンッと殴られたかのような衝撃を受けた。
今頃屯所で土方は謎に増えた書類と睨めっこしているのであろう。ただでさえ忙しい身なのに余計な仕事を任せてしまった。書類を手にしながらタバコを吹かす姿が脳裏に浮かび、海はズキズキと痛む頭を押さえる。
「だ、大丈夫か?海……」
『大丈夫……ちょっと、意識が遠のいただけだから』
「海もちゃんと休まないとダメだぞ。働き詰めは体に良くないからな」
『はい……』
うんうんと頷く総悟が視界に入り、海は益々項垂れた。
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