第28幕
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「海さーん!お客さん来てますよー!」
『客?俺に?』
書類を片付けている手を止めて、襖を開け縁側へと顔を出す。
「はい。万事屋のところのお子さんですね」
『……新八と神楽か。要件は?』
「えっと……大至急ついてきて欲しいとしか」
『なんだそりゃ。またアイツなんかしやがったな……』
手に持っていた筆がぼきっという音をたてながら折れる。床に落ちるそれを見て俺と山崎が固まった。
「筆、新しいの買っておきますね」
『すまん……いや、ほんとすまん』
「いえいえ、新八くんと神楽さんには屯所前で待たせてありますので行ってあげてください」
『おう。わかった』
一旦自室に戻って刀と上着を手に取る。あの二人がわざわざここへ来たということは何かまた面倒事に巻き込まれたということだろう。
海に手を借りるということは相当厄介なこと。
『今度は何に首突っ込んだんだか』
腰に刀を差し、上着に腕を通しながら二人が待っているであろう場所へと急いだ。
『悪い、待たせたな』
「いえ、突然すみません!」
「海、ここの他の奴らよりかっこいいネ」
『何の話だ?』
「い、いえ……ちょっと色々ありまして……」
『?』
どうやら海が来るまでの間に数人の隊士と会ったらしく、どいつもヘタレた顔の男ばかりで神楽が幻滅したらしい。
『で、大至急ってどういうことだ?』
「それがまた銀さんがやらかしまして……銀さんが海さんのほうが適任だから連れて来いって」
『俺の方が適任?どういう意味だ』
「いや、その……あの……」
何故か新八が目を泳がせながら説明するのを躊躇う。どうしたんだ?と声をかけても目を合わせようともしない。
「あのクソ天パ、赤ん坊作ってたアル」
「神楽ちゃん!!!?」
『……赤ん坊?』
「そうネ。銀ちゃんにそっくりな赤ちゃんだったヨ。海がいるのに他の女と寝やがって最低ネ」
『俺がいるからという理由がいまいち理解出来ねぇけど……赤ん坊ねぇ。いや、それ俺じゃなくて相手の女性との問題じゃないのか?』
「今朝、万事屋の前に捨てられてたみたいなんです……そこを銀さんが見つけて……」
なるほど。
どうやら銀時は赤ん坊を認知していたわけではないのか。
なんとなくそれだけの話だけでその赤ん坊は銀時の本当の子供なのかと疑い始めた。
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