第24幕
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煉獄関では新たに天人が暴れ回っていた。天人に挑みかかろうとする侍を持っている鉄の武器で薙ぎ払う。
歓声に湧く闘技場。海は刀を握る右手に力が入る。もっと早くこんな場所を潰していればよかったと、そんな後悔が募った。後悔先に立たずとはよく言ったものである。
「海、これつけとけ」
『なんだよこれ』
「仮にもお前は真選組だろ?隊服は脱いでるけど、顔バレはさすがにまずいんじゃねぇの?」
『なるほどな。あとから土方たちが来るかもしれねぇけど……まぁいいか』
銀時が差し出すお面を手に取る。
それは青く塗られた鬼の面。こんなものどこで手に入れてきたんだと不思議に思うが、こうなると予測して銀時は用意していたのかと思うと笑みが零れた。
「海くんはここで待ってなさい」
お面を被った海をリング入口に待たせ、銀時は一人で明かりの下へと向かう。相手は一人。ならばこちらも一人で向かうのが筋だろう。
『……もしここが終わったら……近藤さんには話しといたほうがいいかな』
未だ何も知らないあの人。勝手に動き回っている海や土方をにこやかに屯所から出してくれた。見回りに行ってきますと嘘ついて。
この事が上層部に漏れれば確実に近藤の首が飛ぶだろう。わかっているのだが、それでも無視の出来ないこの場所。近藤に何かあった場合は自分に何があっても守りきろうと海は一人誓った。
銀時と天人が戦うのを黙って見つめる。体格も力の度合いも天人の方が有利である。それでも挑む銀時。それは己の信念を貫き通すために。
銀時の木刀が天人の左腕を折る。その代わり、銀時の左横腹に天人の武器が叩きつけられる。その姿を見てひやりと背筋が凍る。すぐに駆けつけて加勢したい気持ちを抑えて見守った。
誰もが銀時の敗北だと悟ったが、途端に銀時の口から漏れる笑い声。その声にほっと胸を撫で下ろす海。まったく、心配かけさせやがってと悪態をつきながら刀を抜いた。
天人が銀時によって吹き飛ばされたことにより、憤慨した煉獄関の責任者が多数の天人を連れ添って銀時の元へと訪れる。
銀時がちらりと海を見てウィンク。もう出てきて大丈夫。そう受けとった海は漸く明かりの下へとその身を晒した。
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