第22幕
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「あれ、まだお前ら脱いでなかったのか?」
腰にタオルを巻いて出てきた近藤が仁王立ちで立っていた。未だに争っている土方と銀時を見て深いため息をつく。
「まったく、お前らは会うといつも喧嘩してばっかだな」
『てか、なんで銀時がここにいるんだよ』
「すみません、銀さんだけじゃなく僕も居ます……」
近藤の横からひょこりと顔を出したのは、申し訳なさそうにした新八だった。
「事務所のお風呂が壊れてしまったんで、ここ数日ほど銭湯に来てるんです」
『直るのか?』
「多分……ですけど」
『そうか……。新八も大変だな』
総悟の腕の中から離れて新八の元へと行く。新八の頭を数回撫でてから、お疲れ様と声をかけた。
新八はびっくりした顔をしてから何故か顔を背けた。
その顔はしんどそうに見えた。新八も銀時に苦労させられているのだなと思うととても心が痛む。銀時の友人として自分が一言アイツに言ってやらなければと心に決めて。
「(な、なんつう格好だよ!!エロすぎんだろが!!)」
そんな海とは他所に、土方の上着を肩にかけているだけの姿の海に、新八は鼻血出すまいと必死に耐えていただけだった、と知っていたのは総悟だけ。
『俺も風呂入りたいんだけど……』
海の荷物おきのところで依然として言い争いをし続けているあの二人がどいてくれない限りは服が脱げない。
『仕方ないか……』
「海さん?どうするんでい?」
土方の上着に手を通して2人へと近寄る。
海が近づいていることに気づいていない2人は無防備な状態。
『おい、いい加減そこをどけ!』
まずは後ろから土方の背中を蹴りあげる。転がるようにして壁に頭をぶつけた。その次に銀時の腹を蹴って飛ばす。銀時も土方と同様に転がった先で頭をぶつけていた。
「いってぇな!てめぇ、何しやがんだよ!」
土方がすぐに立ち上がって海を睨む。のだが、睨む目が次第に緩くなり、その顔は驚きから真っ赤に染まった。
「な、おま、どういう格好して……はァァァ!?」
「いててて、うるせぇなぁ。お前のせいで海に蹴られたじゃねぇかよ、お……い?」
少ししてから銀時も頭を摩りながら体を起き上がらせる。海の方へと目をやると、銀時も土方と同じく固まった。
「海……?」
『んだよ』
「その格好はまずいって……」
バタッと倒れる銀時。その鼻からは血がたらりと流れていた。なんなんだこいつらは。頭に血が上りすぎて鼻から血が吹き出すとかどういうことだよ。
海は倒れている2人に溜息をつき、着ていた上着を2人へと投げつけた。
『これで心置き無く入れる』
ベルトへと手をかけて外す。ズボンへと手をかけてずり下ろした。
ばたん!ばたん!
何かが落ちる音に驚いて体を震わせる。
音のした方へと顔を向けると、新八と近藤が倒れていた。
『なんなんだこいつらは……』
倒れる4人を見て唖然としている海。もうこいつらは放置して風呂に入ろう。うん、その方がいい。
下の着衣をすべて脱いでタオルを腰に巻き、漸く汗を流せると海は嬉々として風呂場へと消えていった。
その後、風呂で汗を流してスッキリした海が着流しへと着替え、コーヒー牛乳を飲んで涼んでいたところで銀時たちが目を覚ました、とか。
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