第四十七幕
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~Levi~
「あれ?なんだか騒がしいね。何かあったのかな」
「あいつらはいつでも騒がしいだろ」
「そうだけどさ。でも今日はやけに慌ただしくしてるよ?」
ほら。とハンジが指差す方。そこではジャンとコニーが疲れた顔で地面に座り込み、なにやら叫んでいた。
「ジャン!見つかった!?」
「まだ見つかんねぇ!あの人一体、どこに隠れてんだよ!」
ジャンの元へとミカサが駆け寄り、何かを問い詰める。そんな彼女もジャンたちと同様に息を切らして疲労の溜まった様子。
「おい、お前ら」
「リ、リヴァイ兵長!」
馬から降りて三人の元へと向かうと、彼らは何故か安心したように息を吐く。
「ねえ、君たち。カイを見なかったかい?今日は孤児院に行くって聞いてたんだけど」
「リヴァイ兵長とハンジさんも手伝ってください!クラウンさんが全然見つからないんです!」
「え?どういうこと?」
「俺たちじゃ見つけられないんすよ!ここら辺全部見てきたのに」
項垂れるジャンとコニー。二人の話では全く意味がわからない。事情を説明しろというようにミカサに目を向けると、言いづらそうな顔でミカサは口を開いた。
「隠れんぼを、してるんです」
「隠れんぼだ?お前らそんなガキくせぇ遊びしてんのか」
いや、子供にガキくさいというのは間違いか。
そういえは彼女らはまだ十代。兵士と言えども、遊びたいざかりなのだろう。
「孤児院の子たちと遊んでたんです」
「それで?まさかカイが見つからねぇというわけじゃねぇだろうな」
ミカサはぐっと唇を噛んで押し黙る。どうやらリヴァイの言葉の通りらしい。
「カイって隠れんの上手いの?」
「昔から見つけづらかったんです。よく変なところに隠れるから」
「だってさ。リヴァイ、見つけられそう?」
「呼び出せばいい話だろうが」
「どれだけ声掛けても出てきてくれなくて。だから今、皆で探してるんです」
ミカサの顔が徐々に心配へと変わっていく。どれだけ探しても、声をかけても出てこないカイに、見つけられない悔しさよりも何かあったのではないかという心配が勝ってきているのだろう。
「上は探したのか」
「上?」
「孤児院の上だ」
「え……」
「えっ、上って"屋根の上"??いやいや、流石にそんな所に隠れないでしょ…………え、本気で言ってんの?」
スッと孤児院の屋根を眺めるが、ここからはカイの姿は見えない。
「チッ……まさか降りられなくなったわけじゃねぇだろうな」
「嘘……」
さあっと顔を青ざめるミカサを横目にリヴァイはトリガーを手に取る。
「こいつを持ってきて正解だったな。ハンジ、お前はここに居ろ。俺が見てくる」
「あ、ああ、わかった」
ハンジと馬をその場に残して孤児院の方へと歩き出す。建物の周りで子どもらが何かを探しているのが見えた。
「いつまで子どもらに探させるつもりだてめえは」
トリガーをカチッと引いてアンカーを射出し、建物の屋根へと突き刺す。ガスを噴出して飛び上がれば、屋根の上で座り込んでいるカイの姿を見つけた。
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