第十五幕
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「お帰り!遅かったじゃないか。待ちくたびれたよ」
森を出る手前でリヴァイのガスが切れ、そこからは歩いて戻ってきた。
出口でモブリットがソワソワしているのが見え、どうしたんだと声をかけたら彼は安心したようにハンジにカイたちが戻ってきたことを伝えた。
「もう少しであの人、勝手に実験しようとしてたんですよ」
『遅れた俺たちが悪いからなぁ』
リヴァイが戻ってきたことで実験が出来るようになり、ハンジは飛び上がって喜びを表現する。その周りにいるリヴァイ班らは引き攣った笑みを浮かべているが。
「リヴァイ、どうだった?久しぶりにカイと飛んで」
「まだ練習が必要だ。あれじゃすぐにガス欠を起こす」
「そっかー、ガスの調節は難しいもんね。でもカイなら大丈夫さ。何回か飛べば感覚を取り戻せるんじゃない?」
「だろうな。それ以外は問題ない」
「流石だね。いいなぁ、私もカイが飛んでるところ見たかったよ」
『そんなのいつでも見れるだろ。別に珍しいもんでもないんだから』
「何言ってるんだ。カイの飛行はとても綺麗なんだよ?自由に飛んでいる君は私たちにとって勇気を運んでくる鳥なんだから」
『ちょっと待て。まさかエルドが言ってた"鳥"って……』
「カイのことさ。知らなかったの?」
バッとリヴァイの方を勢いよく振り返る。
『誰がそんな名前付けたんだおい』
「俺じゃない」
『じゃあ、誰だよ』
「一人しかいねぇだろう」
『……今すぐその名前を廃止しろ。全員口にすることを禁ずる』
「諦めろ。あいつが言いふらしている間は無理だ」
『あんのクソハゲキモ男!!』
「ほんとにカイってエルヴィンのこと嫌いだよねぇ」
名前の出処が分かってしまい、カイは持っていたコップを握りしめる。ミシッという音が聞こえたがお構い無しに握りこんでしまったため割れてしまった。
「カップを無駄にするんじゃねえ」
『なあリヴァイ。あのクソハゲ野郎……いつかボコしてもいいか』
「勝手にしろ」
『絶対ボコす。泣かす』
「ちょっとリヴァイ。止めなさいよ」
「どうせ出来やしねえよ」
どうやってエルヴィンを痛めつけようかと考えている間に実験の準備が進められていき、エレンが枯れ井戸に下りたところでリヴァイに窘められた。
「いい加減にしろ」
『うん?あ、もうやるのか?』
「てめえがいつまでも唸ってる間に準備は終わった」
『それは申し訳ない』
信煙弾を合図にエレンは巨人化し、井戸で拘束された巨人で実験を試みる。
『上手くいけばいいけれど』
エレンの巨人化について何か分かることがあればいいが。
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