おまけ
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~鬼ごっこ~
『いやほんとに無理……!怖ぇよ!!』
壁外遠征まであと数日となった今日この頃。最後の仕上げだというようにリヴァイは立体機動の練習をすると言ってカイを森へと連れ出した。
今までの練習とは違い、今回はガスの補給を行うためアデラインも連れてきている。ガスの換えがあるため、長時間の訓練となってるのだが、開始直後からもうやめたくなっていた。
今日はリヴァイがカイを追いかける側。いつものように序盤は軽く飛ぶと思っていたのに、初っ端から向こうは本気を出してきていた。
『やべぇよ……あれ完全に殺る目だろ……え?俺なんかした?』
後ろを振り返った時に見えたリヴァイの目は獲物を見つけた狩人のようだった。まさか、と思っていたらリヴァイは徐に剣を取り出したのだ。そこからはあまり覚えていない。全力でその場から逃げ出すことしか考えられなかった。
『練習だって……え?それとも事故に見せかけて殺される??』
今まで何度も練習してきたけど、刃を装備し始めたのは今日が初めて。ただの鬼ごっこなのになんで刃を装着したんだ。
「カイ」
『は……!?』
「気を抜いてるんじゃねぇ」
声のした方を見上げると、リヴァイがぶら下がっていた。変わらず刃を手にしたまま。
『待てよ!なんで剣を持ってんだよ!』
「当たり前のことを聞くな」
『はっ……あんた、俺を殺す気ですか!?』
カイが立っている木にアンカーを刺したかと思えば勢いよく降りてくる。剣を構えてこちらへと来るもんだから、カイは必死になって逃げるしかない。
『あの人絶対首狙ってんだろ!なにした!?え、心当たりが……ええ??この間寝顔みたから!?確かあの後、暫く口聞いてくれなかったよな!?そのせいか!?』
少し前にリヴァイの寝顔を見たことがあった。とは言っても、暗い部屋の中のことなのでハッキリ見たわけじゃない。でも、ちらりと見えた顔は可愛かった。
それを黙っていればよかったものを、カイは本人に言ってしまったのだ。きっとそれが原因に違いない。
『悪かったって!次からはノックしてから入りますから!だからそんなに怒らないでくださいよ!』
「何喚いてんだ。訓練に集中しろ」
『集中出来るわけないでしょうが!!』
何処に隠れても必ず見つけられてしまい、その度に慌てて逃げるもんだからガスの噴出が多くなる。できる限り調節はしているけど、神出鬼没なリヴァイに対して冷静に逃げられるわけもなく、カイのガスはあっという間に無くなってしまった。
「ガスの使い方に気をつけろ。お前はまたぶら下がりたいのか」
『ぶら下がる前に止まったんだからいいでしょ!!もうやだこの鬼!』
「ガスを補給しろ。そしたら続きだ」
『鬼!!』
「代わりたいなら捕まればいい話だろ」
『そういう意味じゃないですよ!このバカ!!』
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