第二十三幕
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『アルミンたちはどこだ……?』
リヴァイの元から飛び去ってからアルミンたちを探しているのだが未だに見つからない。女型の近くに居るだろうと思って接近してみても居なかった。
『確か地下を通るって言ってたよな。そっちにまだ居るのか?』
アニ・レオンハートが本当に女型なのかを明らかにするために地下に入ると言っていた。もしかしたらまだそっちの方にいるのかもしれない。エレンが巨人化するように説得している場合もある。
『行ってみるか』
暴れ回っている女型に背を向けて地下通路の方へと飛ぶ。この通りを抜けたら目の前だ、と建物を越えてその場所を見てみると瓦礫の山が出来ていた。
「エレン!」
『やっぱここにいたか。アルミン!』
「あっ、カイさん!」
『大丈夫か?怪我はしてないか?』
「僕は大丈夫です!でもエレンが!」
『うわ、これは酷いな……』
エレンは積み重なった瓦礫の下敷きになっていた。アルミンが必死にエレンを助け出そうとしているが、人の力でどうにかなるような状態では無い。
『アルミン、このままじゃお前も潰されるぞ』
「でも、エレンをここから出さないと……じゃないとアニが……」
『分かってる。分かってはいるが……これは俺たちがどうこう出来るようなもんじゃない』
助け出せたとしても怪我が酷すぎる。生きているのが不思議なくらいだ。
『エレン、意識はあるのか?』
目元の血を拭ってやれば、瞼がゆっくりと持ち上がる。虚ろな目をしているけど、その目はカイの方を見ていた。
『喋れないと思うから一方的に伝えるぞ?今、女型の巨人、アニ・レオンハートが街中で暴れ回ってる。兵士たちもそうだが、ウォール・シーナの住民にも多大な被害が出てる状態だ。俺たちはこれから女型を止めに行ってくる。その間に動けそうであれば動いてくれ』
カイたちが出来ることは少ない。普通の巨人であればそんなに苦労はしないが、女型の巨人となれば話は変わってくる。どれだけの兵士が犠牲になるか分かったもんじゃない。
『怪我してしんどいところ悪いとは思うけど……これはお前にしかできない事だ。時間は稼いでやる。だから……決めてくれ』
「あ……」
『ごめんな。お前の気持ちはちゃんと分かってる。後で沢山話聞くから』
エレンの頭をひと撫でしてからカイは立ち上がる。
「クラウンさん!」
『ジャン、向こうの準備は済んだか?』
「はい!いつでもいけるそうです」
『よし。じゃあやるか』
「本当に上手くいくんですかね」
『上手くいくようにするしかない。ジャン、アルミン、危ないと思ったらすぐに離脱するように。いいな?』
「「はい!」」
二人の返事にこくりと頷き、近くの屋根へと飛び上がる。女型の周りでは調査兵たちが罠の方へと進むように誘導してくれていた。
そんな彼らを女型はまるで玩具のように殺していく。
『仇を取りたいのは山々だが、今は中のヤツを引きずり出さないとな』
深く深呼吸をしてから、女型の元へと飛んだ。
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