第250幕
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「やれやれ……俺たちを白兵戦でここまで手こずらせるとは、こんな星初めてだ。一応こう見えて絶滅寸前の希少種なんだぜ。もうちょっと丁重に扱ってほしいもんだ」
「お前は……」
「久しぶりだな嬢ちゃん。あの後大変だったんだぜ。団長にこっぴどくお灸をすえられて。今度会った時は手加減すんなってな。まあこれだけ同胞を狩ってくれた連中だ。たとえ団長の妹だろうと、たとえ団長の獲物だろうと言わずとも生きて帰すつもりはねーが……っと、一人残さねぇとか」
神楽と銀時を見たあと、海を視界に映した瞬間ピタリと止まった。
「お前なんで色んなやつから目ぇ付けられてんだよ」
『さぁ。俺にもさっぱり』
銀時にじとりと見られるが、心当たりがないから何とも答えられない。そもそもあの男は誰なのかすら知らないのだから。
「ふざけるな!勝手に人の国を踏み荒らしているのはお前たちの方だろ!」
「そうかい?俺には踏み入る前からとっくに腐って見えたが?俺たちが手を出さずとも勝手に腐り落ちるほどにな。何よりそいつにとどめ刺そうとしてんのはお前ら侍だろう。俺たちゃヤツに借りを返してるだけだ」
だから自分たちは関係ない。ただ、頼まれたから手を貸しているだけ。そう言い捨てては疲れた顔でため息をついた。
『絶滅危惧種、ねぇ。なら家に帰ってそれ以上減らねぇようにしたらどうだ』
「そうしたいのは山々だが、生憎俺達も忙しい身でね」
『そう言ってる割には暇そうに見えるがな。他の星の内情に首突っ込むなんて普通ならめんどくさくてやらないぜ?』
頼まれたからとはいえこんな事に手を貸すなんて馬鹿げている。余程暇なのか、仕事がなくて飢えているのかと相手を小馬鹿にしたように笑うと、男は目を細めた。
「まったく。団長から頼まれてなければお前みたいなの簡単に潰しておけるのにな」
『そりゃ残念だったな。その団長とやらに感謝しねぇと』
「おうおう。感謝しておけ。てめぇは五体満足で連れて帰れって言われてるからな」
「海……」
神楽が心配げにそっと海の服を掴む。新八もこちらを見ているのに気づき、海はふっと微笑んだ。
『心配すんな。そう簡単にやられるわけないし、それにコイツがいるから』
「当たり前だろうが。誰があんな奴に連れていかせるか。おい、お前らもんな顔してねぇで護れ」
『新八と神楽に護られるほど弱くはねぇよ』
「そんなこと言っていて連れてかれたらどうすんだよ」
『……大体、俺じゃなくて将軍の方な?第一優先で護らないといけないの』
まだ後ろでぐじぐじ泣いてるけども。
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