第248幕
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忍びの聖地、隠れ里不知火。
そこは崖に囲まれた土地だった。
江戸の華やかさは全くない。天人たちが来る前の日本があるようだ。
「忍びの神わ摩利支天が護るこの地なら将軍の身も安全ぞ。茶でも飲んでゆっくり休め」
人数分の湯のみに茶が注がれるのを海たちは黙って見つめる。
横にいる近藤から「ねえ、あれ大丈夫なの?飲めるの!?」と聞かれたが、海は黙って見つめていた。
「なぁ、海くん。あれでも欲しいの?」
『……武器の中に茶が入ってるのか。だけど、機械の中に水分があって大丈夫なのか?ビーム砲ってことは火薬がないんだろうけど』
「まだそんなこと言ってんの!?」
茶を出したりココアを出したりしているカラクリ。そんなものを見せられたら興味が湧かないはずがない。
『やっぱあれ欲しいな』
「だからやめときなさいって!カラクリはウチのたまで我慢しなさい!」
『そういえば最近会ってないな。元気してるか?』
「からくりだから元気かそうじゃないかは分かんねぇけど……まぁ、いつも通りだよ」
『そ。色々と片付いたら会いに行くか』
「ならウチにも泊まりに来いよ。どんだけ来てないと思ってんの?」
『それは無理。この件が終わったら後片付けで忙しくなる』
丸一日の休みを取るのは難しいはずだ。将軍を護りきれたとしても、その後の護衛だって欠かせないだろうし、将軍不在の間の対応も必要になる。そうなると真選組は引っ張りだこになるだろう。
『飯くらいなら……作りに行けるけど』
「マジ?なら待ってる」
『ん、』
「……あの、銀さん、海さん。そこでイチャイチャするのやめてもらえませんか?」
口元をひきつらせながら新八はこちらを見て一言。新八に言われて我に返り、咄嗟に周りを見ると、猿飛からキツく睨まれていた。
「銀さんは私のよ!!あんたみたいなちんちくりんには合わないんだから!」
「いや、そうじゃないでしょう!今は将軍様の一大事ですよ!?」
「ふむ。ストレスが溜まっているようぞよ。カルシウムが不足している」
「それも違いますから!って、そのカラクリ牛乳も出せるんですか!?」
椅子に座っているカラクリはぴゅーっと白い液体を飛ばして新八の顔を濡らした。
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