第247幕
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「なぁ、近藤さん。この"将軍"やっちゃっていい?やっちゃっていい!?」
「まぁまぁ、落ち着けって。ここでやったら影武者の意味ないからよ。やるんだったらちゃんと相手が来てからじゃねぇと」
「お前ら人の前で何の話してるワケ?」
出された団子を頬張っている銀時たちの前で近藤と土方は怒りを滲ませた顔で立っていた。
将軍なのだから命令に従えと言われ、近藤と土方は銀時たちのわがままを聞いていた。これが任務なのだから仕方ないと頭の片隅で思いつつも、利き手は常に刀に触れている状態。
「大体なんでお前らなの?海はどこにいんのよ」
「そうアル。お前らみたいなむさ苦しい男どもより海の方がいいネ」
「アイツは別の影武者の方だ。こっちは俺たちで足りるからな」
「やだやだ。そうやって海をまた危ないところに行かせて。だからいつも言ってんだよ。仕事は選べって」
けっ!と悪態つく銀時にギリギリと土方は歯を食いしばる。
「でも、海さん一人で大丈夫なんですか?」
「あいつだけにするわけねぇだろうが。向こうには総悟がついてる」
「あんなドS王子に海を守り切れると思ってんのかよ。むしろ一緒になって暴れそうだろうが」
「護るのは将軍!!俺たちは将軍護るために来てんの!」
「自分の仕事を忘れるほどあいつも暴れたりはしないと信じてる。きっと大丈夫だ」
納得いかないと言った銀時に近藤は安心しろと諭す。そのおかげが銀時はそれ以上口出しをすることは無かった。
「でも、心配アル。海もこっちだったら良かったのに」
「あっ、そういえばお前ら海の弟見てないか?」
「朔夜アルか?」
「えっ、朔夜くん来てるんですか!?」
「そのはずなんだが、どこにも見当たらないんだよ」
お庭番衆に紛れているのかと探してみたが見つからず、御徒衆にも聞いてみたがそんな奴は見ていないとは言われた。
朔夜ほどの子供であればすぐに見つかると思っていたのだが中々見つからない。探すためだけに周りに散っているお庭番衆を集めるのも気が引けるためやってはいない。
「どうせ迷子にでもなってんじゃねぇの?兄貴が方向音痴なんだから弟も方向音痴だろ」
「方向音痴なのは海だけだ。と言っても最近はマシになったが」
「それはあんたがアイツにGPS付けたからだろうが」
「え、トシそんな事やってんの?」
「仕方ねぇだろうが!!探すこっちの身にもなれ!!」
やだ、この人。と土方から一歩身を引いた近藤に土方は憤慨し怒鳴り散らす。周りからも何故か冷めた目で見られていたたまれない思いをした。
「なんで俺が悪いみたいになってんの!?元はと言えば道に迷うやつの方が悪いんだろうが!」
「海のせいにしないでくれる?あんたがちゃんと探せないのが悪いんでしょうが」
お前には海を探し出せない。ニマニマと気持ち悪い笑みを浮かべる銀時に土方は煮えたくる怒りを我慢した。
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