第246幕
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「そんなに俺って頼りない?」
『何でそうなるんだよ』
「だってそうじゃん。誰にも相談できないって言うなら、俺にも相談できないってことだろ」
『銀時は関係ないだろ。定定の事だってそんなに知らなかったみたいだし、幕府の中枢の話なんてもっとわからないだろ』
「幕府とか、お偉いさんとか政治とかの話じゃねぇよ」
『じゃあ何が言いたいんだよ』
「……こんなに近くにいんのに俺はお前の支えにはなってないのかよ」
そう言われて漸く意味がわかった。
銀時は細かい話をしてるんじゃない。ただ、海の力になれないのかと言っている。話を聞いて解決策を見出すのではなく、一人で抱え込んでいるものを寄越せと言っているのだ。
『銀……俺は……』
「どうせ相談しろって言ってもしないんだろ?そうやっていつも一人で考えて一人でやるんだよ。海の行動を先回りして止めるのも大変なんだからな?」
『……悪かった』
止められていたことがあっただろうかと思ったが、深くは考えないようにした。
今は彼の言葉を素直に受け止めるのが先決だ。
「ちゃんと悪いと思ってるなら今度からはふらふら居なくなったりしないでくれる?その度に銀さんの心臓止まりそうになるから」
『わかった』
「まったく……突然居なくなったかと思えば、あのクソガキの匂い付けて寝てるし。そのせいで高杉と陰で連絡取り合ってんのかと思ったし」
『匂い?なんの匂いだよ』
「アイツが使ってる煙管の匂い。お前気づかなかったの?あんだけ纏わせてたのに」
『まったく』
そんな匂いついていただろうか。倒れたあと病室で目覚めたけど、そんな匂いはしなかった。病院の消毒液の匂いがキツかったというのもあるが、普段嗅ぎなれていない匂いであればすぐ気づくはず。
「病院に連れ戻したときに服着替えさせたからな。他の男の匂いつけたままで居させられるかよ」
『なんか……銀時、嫉妬してる彼氏みたいになってないか?』
「みたいじゃなくて嫉妬してんの!!このにぶちん!」
ごんっと頭にゲンコツを落とされて痛みに顔を歪める。銀時が話しているのはもうだいぶ前の話だと言うのに未だにこんなに根に持っていたのか。
『ふっ……くっくく』
「何笑ってんだよ!」
『いや、なんか……可愛くて……』
「誰が可愛いんだよ!!おい、笑ってんじゃねぇよ!!」
ギャーギャー怒っている銀時の横で腹を抱えて笑う。そんな事をしているうちに新八と神楽も松平の屋敷から出てきたのか、海たちを見つけて駆け寄ってきた。
「なにしてるアルか」
「なんもしてねぇよ!」
「なんで銀さん怒ってるんですか……しかも海さんは笑ってるし」
「意味わかんないネ」
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