第243幕
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『で?お前らはこんな所で何してるんだ?』
「あー……これはほら。アフ狼の手伝い??」
外へと出れば、銀時達が脚立に乗って屯所の庭を覗いていた。
「このままアイツが死んだら目覚め悪いだろ。だからちょっとくらいは手を貸してやろうかと」
『だったら桂を早く回収してくれ。屯所の中がめちゃくちゃなんだよ』
自分以外全員アフロだし、なぜか桂の信頼が上がり過ぎてるし、仕事をする上で土方や近藤は桂の助言を聞くようになってしまった。桂もなぜかそれを快く引き受けてアドバイスしている始末。警察がテロリストに助けられるなんて見たことがない。
段々と真選組のなかで桂の存在が大きくなってきている。
「そりゃどうにかしねぇとと思ってるけどよ、お前だってアイツの相手するのめんどくさいって知ってるだろ?」
『知ってる』
銀時が乗ってる脚立へと足をかけて海も庭をそっと眺める。相変わらず慌てている近藤にため息しか出てこなかった。
「でも、こんなんで上手くいくんですか?」
「やるしかねぇだろ。大丈夫だ。こっちには海もいるし、なんかあったら逃げればいいんだよ」
『俺が来たことで何が変わるんだよ』
「安心感?それにお前はアイツらと仲がいいんだから上手く説得出来んだろ」
「銀さん、マイクに声入ってます」
銀時の声に合わせて動く斎藤。先程の言動は斎藤自身のものではなく銀時に指示されて行っていたものだった。そのことに気づいていない近藤たちは斎藤が今まで隠し続けていた本性だと思っているようだが。
「斎藤殿、今の発言は何だ!やはり何かよからぬ事を隠しているな!」
『どうするんだよ。桂に餌与えてるじゃねぇか』
「今のは間違えたの!こういう事もあるって!」
「ちょ、どうするんですかアレ!!」
どうするどうすると慌てる銀時の横でマイクを手にした神楽が追加と言わんばかりに油を注いでいく。
「ち……違う違う!あのアレ「コ○ン」の犯人の話アルヨー。アレ、結構毎回バレバレだよネ。「コ○ン」特有の犯人顔みたいのがアルヨネ」
「"アル"ってなんだ!!」
近藤からの鋭いツッコミと銀時が神楽の頭を殴る音がリンクする。
銀時と神楽が揉めているうちにマイクは海の手元へと回ってきた。その間、斎藤は銀時からの指示を待ち続けているし、近藤や桂は斎藤に質問攻めをしている。
『どうすんだよこれ……』
「海さん!早くしないとアフ狼さんが!」
『くそッ……もうどうにでもなれ!』
カチッとボタンを押してマイクに向けて喋り出す。
「実は皆さんにかくしてたことがありマース。私、出身は日本じゃありまセン。遠い国から来た外国人デース。だから貴方達が言ってること半分しかワカリマセーン」
「…………海さん?」
「いや、お前もなにやってるの!?」
『……自分でもバカだなとは思ってるよ。思ってるけども!!!』
「どーすんだよ!アレ!!どうやってアイツら説得させんの!?お前もヅラと変わんねぇだろうが!」
バシッと頭を叩かれ、手からマイクがぶんどられる。
「海さん真面目にやってください……貴方の部下の命が掛かってるんですよ?」
『真面目にやってんだろうが。あんだけアルアル言ってたらもうこの方法しかないだろ』
「いやまぁ……そうですけど」
冷めた目で新八から見られ、いたたまれなさに目を伏せる。そうこうしているうちに土方からどこの出身なのだと問われて、銀時たちはまたもや窮地に追いやられた。
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