第233幕
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「……とき様」
パチリと目を開けると目の前にはたまの顔。その顔をぼうっと見ていると、しっかりしろと声をかけられる。
「しっかりしてください、銀時様」
「たま……か。なんだかその名前で呼ばれるのは久しぶりな気が……って、たまお前何で!?」
今は"銀時"ではなく土方の姿。その中身が銀時なのは土方しか知らないはず。
「ご安心を。お二人の身体、元に戻りますよ」
たまの視線の先には自分の体が力なく座っていた。
「どういうことだ。なんでお前が俺らのことを……それより海は!?」
神楽たちの喧嘩に海も巻き込まれて川に落ちたはずだ。流れていく身体を抱きとめたところまでは覚えているが、そこからは意識を失ってしまってわからない。
「海様ならそこにいらっしゃいますよ」
すっとたまは銀時の横を指差す。
「海!」
銀時の真横でぐったりとしている海はまだ気絶しているのかピクリとも動かない。
「海!おい、海!!」
何度も呼びかけながら肩を揺さぶるとゆるりと瞼が持ち上がる。ぱちぱちと瞬きを数回繰り返した後、黒い瞳が銀時を捉えた。
『銀……?』
「大丈夫か?どっか怪我したりしてねぇか?」
『大丈夫、だと思う』
起き上がろうとする海の背中へと手を回して支えようとしたが何故か嫌な顔をされた。
「え、なに?」
『いや、中身が銀なのはわかるけど、なんかそのツラはムカつく』
「お前、こいつの事嫌いなの?前もなんか避けてるとか言ってなかった?」
『嫌いではないけど』
「まだ引きずってる感じか。待って?それじゃ……え、それはムカつく」
『何が?』
「だって今、俺の中にいるのマヨラーよ?中身は違えど、見た目は俺だからね?」
『だからなんだよ。中身が違うんだから"お前"じゃない。話し方も仕草も……全く別物だろ』
「そうだけど……」
『お前じゃなかったら朝の会議の時間に寝なかった』
「へ?」
海はそれだけ呟くと、気絶している土方の元へと向かった。
「うん?どういうこと?」
「銀時様、イチャつくのは構いませんが、このままでは海様が風邪ひいてしまいます。ひとまず今は源外様のところへ行きましょう」
「お、おう……」
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