第243幕
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『おい……お前何やってんだよ』
「何って仕事に決まってるだろう」
『ふざけんな。今すぐ出てけ!』
「まったく。ただ仕事をしているだけだろう。何がそんなに不服なんだ」
「全部だろうが!!」
キレ散らかしている海を羽交い締めしながら銀時は叫んだ。
斎藤の依頼を受けてから数日後、屯所は思わぬ方向へと進んでいた。真選組を瓦解させようとしていたはずの桂が地位を高めていたのだ。隊士たちから信頼され、土方や近藤も桂のことを疑うことなく認めている。
その状態を海が許せるわけもなく、だが自分一人ではどうしようもないと言って万事屋に駆け込んできた。
『今すぐ出てけ。じゃなきゃお前のその首斬り落とす!』
「落ち着いてください、海さん!そんなことしたら貴方が捕まりますよ!」
『んな事知るか!斬った後に近藤さんのところに持っていって桂だと言えばいい』
「あんた友人の首を売る気か!」
『これのどこが友人だって??あ゙ぁ!?』
「はいはい。わかったから。お前は一度深呼吸しようね?」
海に睨まれて小さく悲鳴をあげる新八を横目にやんわりと海を抱きしめる。宥めるようにお腹を撫でると、段々と落ち着きを取り戻していく。
「お前、ほんとに何してんの?」
「だからさっきから言ってるだろう。俺はここで信頼と地位を築き上げ、三番隊隊長の座に就く。そうすればあの男を真選組から追い出すことが出来る」
ふふん、とドヤ顔で語る桂にため息しか出てこない。バカだバカだと思っていたが、ここまでバカだとは思わなかった。
「それ本気で言ってんのかよ。もし隊長になれたとして、その結果後ろから刺されるってことを考えもしなかったわけ?」
「誰が刺すというんだ。俺はもう仲間として見られているんだぞ?」
「そんなの決まってるだろうが」
『俺が刺すに決まってんだろうが』
言葉の節々が伝わってくる怒り。流石に桂もやばいと思ったのか、そっと海から目を逸らした。
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