第242幕
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『それで?お前らはこんなところで何してるんだよ』
「いやー、これには深い事情があってだな」
「アフ狼から依頼受けたアル」
『依頼?』
植木の陰に隠れていた銀時たちを引っ張り出すと、彼らは斎藤から依頼を受けたのだと話した。
斎藤が万事屋に厠を借りたあの日、依頼書を厠に置いていったらしい。
『それで?その依頼を果たすためにここに忍び込んだのか』
「どっかのヅラみてぇなこと言ってんじゃねぇよ。俺らはちゃんと許可もらったの!」
『誰の』
「アフ狼さんです」
『斎藤の許可だけで屯所の中をウロウロできると思ってんのかよ』
最近、屯所の警備が甘い気がする。変な輩を新人隊士として引き入れるし、顔見知りとはいえ隊士でもない銀時たちを屯所の中に入れてしまうし。
こんな事では本当に屯所が乗っ取られるのではないかと心配になる。
「まぁまぁ、そんな心配すんなよ。アイツらだって俺らだから入れたわけだろ?他の奴らなら入れたりしねぇって」
『顔見知りだからって誰彼構わず入れていいことにはならない』
「俺はただの顔見知りじゃないし?海の恋人だから入れてもらえたってことだろ?」
『なら近藤さんに言ってお前は出禁にしてもらう』
「なんでそうなるわけ!?」
銀時が来ると面倒なことが必ず起こる。そうなるとあとの処理がこちらに回ってくるのだ。
どうせ近藤も土方も銀時に振り回される結果になるのだから。
「今回はしょうがないだろ。おたくの隊長さんからの依頼なんだから。お前からしたら部下みたいなもんなんだろ?困ってるっていうんだから助けてやれよ」
はい、と渡されたのは斎藤からの依頼書。
そこにはつらつらと斎藤の悩みが書かれていた。
『……悩みすぎだろ』
「ずっと悩んでたみたいだけど。知らなかったの?」
『全く。無口なやつなんだと思ってた。会話が必要な時は向こうは筆談だったし』
「それ上司としてどうなの?もっとコミュニケーションとろうとか思わないわけ?」
『話す理由がないんだよ。斎藤は内偵調査人だし』
バレることはないから大丈夫だろうけど、あえて近づこうとも思わない。斎藤が海のことを疑っている感じはしないが、いつ勘ぐられるか分からない。変に悟られないように彼とは一定の距離を保った方がいいだろう。
「お前も大変ね。いい加減辞めればいいのに」
『そう簡単には辞められねぇんだよ。近藤さんにまだ恩返しも出来てない』
「あのストーカーには十分過ぎるモン返してると思うんだけど?」
何回尻拭いしてるのだと言われれば、海は何も言えない。破天荒な上司を持つとその下が苦労をする。これまで何度も近藤の不始末を片付けてきたのだ。
それでもまだ真選組を抜ける意思ははっきりとしなかった。
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