第239幕
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「海、近藤さんはどうした」
『局長室にはいなかった。電話も掛けてみたけど出やしない』
「こんな時に何やってんだあのゴリラは」
『またお妙さんのところにでもいってるんじゃないか?最近、変な気配がするって相談されたし』
「最近の話じゃねぇだろ。ほぼ毎日の間違いだろそれ」
ゲンナリとした顔でタバコを深く吸い込む土方。事件が起きているのに局長である近藤が不在にしているため、現場の指揮は全て土方が担っている。そのせいかタバコを吸う回数も増していた。
『お前、そろそろ別のストレス発散方法考えないと早死するぞ』
「俺にはコレとマヨネーズしかねぇんだよ」
『どちらも死期を早めるもんばっかじゃねぇか。他にあるだろうが』
「逆に俺からタバコとマヨネーズ無くしたら何が残るんだよ」
『残るも何もただのお前だろ。強いて言うなら健康になった土方くらい』
タバコとマヨネーズが身体の一部という訳では無い。土方が好んで持っているだけであって、それらが土方を型どっているわけではないのだ。
新八なんかどうするんだ。メガネが本体だから、メガネが壊れようものなら付属の身体は一切動かなくなる。土方のマヨネーズやタバコと違って、新八の方は壊れやすい。
と、熱弁したところで土方からストップが入った。
「わかった。わかったからもう喋るな。あのガキが段々不憫になってきた」
『何言ってんだよ。新八が不憫なのはいつもの事だろ』
「お前、弟子のことなんだと思ってんだよ」
『メガネ』
「もういい。やめてやれ」
何かを諦めたように土方は呟く。そもそもなんで新八の話になったんだ?と話を振り返ろうとしたとき、金融会社から隊士が一人飛び出てきた。
「副長、副長補佐!前回と同じです」
「またか」
最近頻発している事件。金融会社を狙った現金強盗。
犯人は鮮やかな手口で盗み出し、それをすべてバナナに変えて貧しい人達にバナナをばら撒いて去っていく。
「……お前なんでバナナ持ってんだよ」
『さっきもらった』
隊士からの報告を受けながらバナナを齧る。事件現場に来る途中、見知らぬおっさんからもらったものだ。見たところ毒などは仕込まれていなさそうだったから食べているのだが、土方からは呆れた顔で見られた。
.