第236幕
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『おい。仕事サボってなにやってんだよ』
しんっと静かになったところに海の声が聞こえてハッと顔を上げた。
腕を組んで不機嫌そうに立っていた海はキッと土方を睨んでいる。
『書類が溜まってんのは知ってるだろうが』
「この時間は巡回予定だったはずだ。それに俺のところに来ていた書類は全部終わらした」
『お前の分が終わってても他の奴らの分があるんだよ。土方の署名が必要な書類もある。こんな時に限って近藤さんもいねぇし。屯所にいるやつら全員臭ぇし』
「……お前文句言いに来ただけじゃねぇか!」
『あ?それがなんだ』
真選組の仕事については口出しができない。その為、銀時は黙って二人の会話を聞くことしか出来なかった。それがなんとなく胸を締め付ける。
『早くアイツらどうにかしろよ。じゃないと屯所の中が臭い』
「どうしようもねぇんだから仕方ねぇだろ。カラクリのジジイのところに行かせるしか方法はねぇ」
『ったく……これだからお前らは』
「えっ、そこに俺も入るの!?」
『当たり前だろうが。お前ら二人が組み合わさるとろくな事が起きねぇんだよ』
突然会話に入れられたかと思えば、土方と同じくギロリと睨まれる。今回は何もしてないはずだと言い返したかったが、海が纏っている怒気に勝てる訳もなく言い淀んだ。
『次、変なことしたらお前ら土に埋めるからな』
「俺は何もしてねぇだろうが!元はと言えば、コイツの魂が猫の死骸に吸い込まれたのが原因だ!」
「はぁ!?何人のせいにしようとしてるわけ!?てめぇがちんたらしてっから俺の魂が分裂したんですけどぉ!?」
「普段はぐーたらしてるくせに変なところで素早く動くんじゃねぇよ!」
「魂が飛び出たら誰だって焦るだろう!急いで何が悪いっつーんだよ!」
言われれば言い返してを何度か繰り返していると、ピリッとした空気が肌に突き刺さった。それが殺気だと気づいた時には遅くて……。
『どうやら埋められたくて仕方ないみたいだな?』
にっこり。と笑う海はとても可愛かった。オプションで寒気と恐怖がついてきたけど。
「「す……すんません」」
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