第236幕
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「どうだ……あれからそっちの調子は」
「別に変わりねーよ」
「元通り、鉄の掟に雁字搦めの堅苦しい毎日ってわけか。たまにはハメ外させてやれよ。じゃなきゃ鬱憤だって溜まっていくだろうよ」
口の中へ放り込んだチョコをゆっくり溶かしながら銀時は真選組にいた時のことをふと思い出していた。
規律を重んじた組織である真選組はとても纏まっている。局長の近藤がダラしないせいで部下たちが上手くやっていっているというのもあるのだろうけど、大半は局中法度が彼らに制限をかけているのだろう。
「やだやだ。縛られてばかりの人生なんて。縛るなら別のもんでしばりたいね、俺は」
麻縄で亀甲縛り、とか。
「てめぇにはもう関係ないことだろう。うちの事に口出すんじゃねぇよ」
「そうやって他人の意見を聞かずに仲間内だけで固まってるならダメなんじゃねぇの?よく言われない?風通しが悪いって」
「何が風通しだ。てめぇんとこは遮るもん無さすぎて中がボロボロじゃねぇか」
「そんなことありませんー。俺らは自由にやってるだけですー」
「はっ。好き勝手にやんのもいい加減にしろ。そのせいでいつもアイツがてめぇらに巻き込まれてるじゃねぇか」
「それはお前らも同じでしょうよ。規律だなんだって言っておきながら組織内での揉め事に海を巻き込みやがって。どんだけアイツを困らせれば気が済むんだ」
真選組にいるせいで海はこれまでいろんな事に頭を悩ませていた。いくつものしがらみの中で必死に考えを巡らせて最善の方法を見つけ出す。
もう今は戦っているわけじゃない。なのに彼はまだあの頃から抜けきれていなかった。それは今の立場のせいじゃないのか。
「もううんざりだ……あれからどれだけ経ってると思ってんだよ。それなのにアイツはまだ」
あの頃のままだ。
どれだけ月日が流れようと変わらない。もう癖になってしまっていて、きっと本人も気づいていないだろう。
「もっと楽になって欲しかったのに」
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