第235幕
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「副長!モタモタしてる場合じゃないですよ!俺です、俺!山崎です!」
『なんだ?決闘か?』
「海くん、そろそろそのネタから離れようか。見てない人からしたら分からないから。それと話が段々脱線するし」
走りよってくる山崎、ではなく長谷川の姿に目を輝かせるも銀時にやめなさいと怒られて不満げに銀時を軽く睨んだ。
『あっ』
ここまでもう少し、というところで長谷川は派手にすっ転ぶ。その勢いでグラサンが新八の所まで飛んで来たかと思えば、グラサンから山崎の声が聞こえた。
「さぁ早くヤツらを追いかけましょう!」
「早く僕らをかけて」
呆然と彼らを見つめている海の横で銀時と土方は無言でメガネとグラサンを踏みつける。
『ということは……』
新八や山崎が入れ替わったということはあの場にいた人間全員が入れ替わっているということになる。あの場には確か──
「にゃー」
「ああ!?今度はなんだ!」
「シャーッ!」
怒鳴る銀時の足元には黒い猫。小さな身体で必死に威嚇していた。
「あ?猫?」
『化け物だのメガネだのドローンだのと忙しいな』
「いや、ドローンは関係ないからね?何処にもそんなの出てきてないからね!?」
銀時に向けて威嚇し続けている猫を抱き上げてやると、すぐさま大人しくなった。喉元を優しく撫でてやれば甘えるように身を擦り寄せて来る。
「わー、猫ってこんな気分なんだぁ」
『…………は?』
「兄さん、そこもっと撫でてー!」
「……え、まさか朔夜?」
ゴロゴロと喉を鳴らす猫から朔夜の声が聞こえた。一度銀時と顔を見合わせてから再度、腕の中にいる猫を見る。
「兄さん?」
『お前元の身体はどこに行ったんだ』
「わかんない。気づいたらこの姿だったんだ。山崎さんがついてきてっていうから走ってきたんだけど……」
「朔夜くんの身体にはこの猫の意識が入ってるんです!捕まえようとしたんですけど、逃げ足が早くて……」
探さなくてはいけない人物がまた増えた。その事実に海と銀時は項垂れる。
『朔夜の方は俺が探してくる。お前らはあの白い猫を探せよ』
「一人で大丈夫なのか?」
『猫じゃなくて人だからまだマシだろ』
「だけどよ……」
『いいから。銀時たちの方が深刻なのわかってるだろ?そっちを早くどうにかしろ』
渋々というふうに銀時は頷いて土方と共に化け物を探しにいった。
「兄さん……」
『まったく……何やってんだ源外のおっさんは』
面倒事を増やしたおっさんに悪態をつきつつ、朔夜の身体を探すべく街中を走る。途中、白い布を羽織ったヤツが神楽の声で怒鳴っているのが聞こえたが、ただの空耳だろうとスルーして。
.