第235幕
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『いや、おかしいだろコレ』
何とかして化け物を奪うのだと土方と銀時は手を組んだのだが、段々と雲行きがおかしくなっている。
『コイツらに任せたのが馬鹿だった』
とっとと化け物の中から引きずり出せばいいものを。お妙を気にして二人は中々手を出せずにいる。自分らの身体がかかっているというのにも関わらず。
「銀さんには海くんがいるのに」
『そいつらの話は真に受けない方がいいよ。今、頭……というか中身がバカになってるから』
「やだ!海くん嫉妬してるの?大丈夫よ。私は二人に興味なんてないから。私は"見てる"方が好きだもの」
『見てる?』
「ええ。私が好きなのは(男同士の)純愛なの。そこに部外者(女)が入り込むなんて無粋だわ」
『三角関係になるのは嫌ってことか?』
「そうね……邪魔が入るのはあんまり好きじゃないけど、でもそのおかげで本命と結ばれるなら良いことだと思うわ」
『……それほどあの白猫を気に入ってるのか』
「え?海くん?」
お妙はあの化け物の事を好いている。その間に銀時と土方は無理矢理入り込んで仲を引き裂こうとしているのだ。
でも、白猫から銀時の魂を取らなければ彼らが元に戻ることは無い。
「海くん?」
『どうにかしてあげたいけど……こればっかしは難しいかな』
苦笑いを浮かべながら「ごめんね」と一言謝ると、お妙はきょとんとした顔で海を見つめていた。
「海くん?どうしたの?」
『あの白猫のことは諦めてくれないか?』
「え?どざえもんさんがどうしたの?」
認めたくないというようにお妙は狼狽えながら後退る。
『そいつに貸してるもんがある。それを返してもらわないといけないんだ』
「ちょ、ちょっとよく分からないんだけど……一体なんの話しをしているの?」
もうお妙や新八が悲しむことのないように守ろうと思っていた。彼女らが失ったものは多いから。
それなのに。
『なんでこうも世界とは残酷なんだか』
お妙の制止の声を無視して化け物へと近づく。気絶したままの化け物の腕を掴んで引っ張りあげた時、勢いよく襖が開けられた。
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