第254幕
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『なにやってんだよ……お前ら』
「海?お前なんでここに……葬儀の警護はどうしたんだ?」
『そんなことどうだっていい!近藤さん……アンタ何してっ!』
両手に掛けられている手錠に気づいた海はすぐさま近藤の元へと走り寄ろうとした。
近藤は咄嗟に銀時の方を振り向いて、海を止めるように視線を送った。
「海、ちょっと待て!」
『離せ!お前ら何してんのか分かってんだろうな!?』
近藤を押えた見廻組に対して怒号を飛ばし、海は持っていた刀に手を伸ばす。ここで抜かしたらマズいと銀時は必死に鍔を掴んだ。
「桜樹 海。身を引きなさい」
連れていかれる近藤の後を追おうとする海の前に立ち塞がったのは手錠を掛けた女。
『今井……そこをどけ』
「聞こえなかった?身を引けと言ったの」
冷たく言い放つ女に海は殺気を漂わせる。海を抱き寄せて捕まえている銀時も冷や汗を垂らすほどの嫌な空気。
『聞こえてないのはお前の方だろ。今井、そこをどけと言ってんだよ』
怒りが限度を超えている。静かに相手を威圧する姿に女も開き掛けた口を閉じた。
『徳川茂茂が死んだ原因はお前らの君主が放った輩だろ。茂茂を殺すように……幼馴染を脅して手駒にした。違うか?』
「何を言ってるのかわからないわ。それは貴方の想像。徳川茂茂を最後まで守りきれなかったのは真選組の……局長である近藤勲の責任」
あくまでも茂茂が殺されたのは真選組のせいだと言う信女。
『そうか……』
「海?」
『ああ、分かったよ。そうだな確かにそうだ』
何か諦めたような。でも、その割には。
「桜樹 海。貴方は──」
『もう必要ねぇわ』
地面に投げ出されたのは海の警察手帳。銀時の手が緩んだ隙を狙って刀を抜き、その切っ先を手帳へと突き刺した。
『真選組がどうなろうと構わない。だが、近藤 勲の身に危険が迫るというのであれば放ってはおけない』
銀時の手を振り払って信女へと刀を振り下ろす。周りの見廻組が信女を守ろうと刀を抜いた瞬間、近藤の声が響き渡った。
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