第223幕
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「お前そこでなにやってんの?」
『俺が聞きたい』
監視カメラを全て壊し、デコボッコ教の教徒達を捕まえた猿飛と月詠は近藤たちがいる場所へと来た。
「なんで抱えられてんの?」
『知るか』
何度も下ろしてくれと頼んだが、月詠は海の事を抱えたまま。
「お前ら女子共に任せてらんねぇ」
「いや、お前元は女だろうが!なんなのその無駄なかっこよさは!」
男になった途端、月詠も猿飛も雰囲気がガラリと変わった。元々、男前な性格をしていたけど、性別が変わったくらいでここまで変わるとは。
「ちょ、海!こっち来い!」
両手を広げて銀時は海が来るのを待ち構えるが、月詠はそれを許さなかった。
「こいつは借りてくぜ」
「ふざけんな!!海は置いてけ!!」
敵のアジトに乗り込むと意気込む月詠に銀時は食ってかかるも、月詠は腑抜けた男どもは要らないと一蹴。
『銀時』
「海!」
『ここで待ってろ。下には俺らで行くから』
「はぁ!?だったら俺も一緒に……」
『危ないから。安全が確保できたら呼ぶ』
町中だけでもデコボッコ教の信者たちはわんさかいたのだ。アジトとなるとそれなりの人数がいるだろう。
『月詠、いい加減下ろせ』
「……仕方ねぇな」
渋々といった感じに月詠は海を地面に下ろす。
「なんでお前はそうやって!」
『動けるのは俺たちしかいないんだからしょうがないだろ』
「しょうがなくねぇ!怪我したらどうすんだよ」
無茶なことをするなと怒る銀時は海を行かせないようにとしっかり腕を掴んで離そうとしない。
『銀、大丈夫だから。そんな心配すんなよ』
「お前はそうやっていつも怪我して帰ってくるじゃねぇか!」
『今回は大丈夫だって。こいつらもいるし』
月詠と猿飛、それに九兵衛と神楽も手を貸してくれる。海一人が頑張る必要は無い。むしろ、彼らだけでも事足りそうだ。
『ほら銀、手離せよ』
「……嫌だ」
不満げな顔で首を横に振り、掴んでいる手に力を込める。今なら簡単に振り解けるが、海はそうしなかった。
『どうしたら行かせてくれるんだ?』
俯いてる顔に手を添えて優しく問いかける。
「……すぐに」
『うん』
「早く終わらせて来い……」
『うん。終わらせたら銀時のところ戻るから』
「ばかやろ」
抱きついてきた身体を抱きしめて頭を撫でる。
性別が変わっただけで中身は変わらないのになんでか銀時を甘やかしたくなる不思議。
至る所からジト目で見られていたが、海は全部無視した。
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