第222幕
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「何だ?この者たちは」
それは自分が聞きたい。
「海、大丈夫か?」
『大丈夫と言いたいけど、今ちょっと頭が追いついてない』
「そりゃそうだよな。上司があんな姿だなんて」
『俺だけかよ。変わってねぇの』
真選組のほぼほぼが性別を変えられている。総悟も可愛らしくなっているし、土方も女になっていた。海だけが変わらず男のまま。
「俺はそっちの方が安心だけど」
『安心?』
「だってそうだろ。お前が女になったら絶対可愛いに決まってる。そんなんで街フラフラ歩いてほしくねぇ」
『……銀時も随分と可愛らしい見た目になってるけどな』
人のこと言える口かと返すと、銀時はうるさいと一言。
「あの……海さん、なんかさっきから銀さんのこと凄いべた褒めしてませんか?」
『普通だと思うけど』
「してますよ。店の中でも可愛い可愛いって言ってたじゃないですか」
『可愛いのは事実だろ?』
「いや、あの……」
何かおかしいことでも言ったか?と首を傾げる。新八は一歩引いたような目で海と銀時を交互に見ていた。
「銀さん……茹でダコみたいになってますけど……」
『茹でダコ?』
新八から銀時の方へと目を向けようとしたが、視界に銀時が入ることは無い。
「こっち見んなバカ!!」
顔を見られないように銀時は海の背中に引っ付いて離れない。なんとしても顔を確認しようとしてみたが、力強く抱きつかれていて見えなかった。
『お前さっきから照れすぎじゃねぇか?』
「知らねぇよ!なんか……すげぇ恥ずかしい!」
「あのイチャつくの後にしてもらえますか?今危機的状況なので」
異教徒たちに囲まれた挙句、突然現れたまん選組には刀を向けられる。その中に何故か海も入れられて。
『なんで俺まで』
「海さんもそいつらと同じ異教徒じゃないですか」
『どこがだよ』
「性別変わってないことが異教徒です」
『お前俺が城に行ってたこと知ってるだろうが!』
性別が変わっていないことが異教徒ってどんな理屈だ。海の眼前に刀の切っ先を突きつけている総悟は面倒くさそうな顔。
『おい……お前ら……』
「いいから今は黙っててください。後で説明します」
周りに聞こえないように小声で総悟はポツリと呟く。先程、近藤にも手を出すなと言われていたのを思い出し、海は黙って話の行く末を見守った。
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