第221幕
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あの、よろしかったら……私が教えてさしあげましょうか?」
向かいの席に座っていた金髪の女性が争っている銀時と新八に声をかける。
「元は男、今は女。同じ境遇であれば問題ないでしょう?」
彼女も元は男だったのか、銀時たちの事を理解しているような言葉を投げかけた。
「すごく綺麗な人だね」
『仕草も違和感ねぇな』
ぼけっと金髪の人を眺めていると、視界を塞ぐように銀時が目の前に立つ。
『銀?』
「……何見てんだよ」
『あの人の元は誰だったんだろうなって』
「ジロジロ見すぎだろ」
『ああ……失礼だったか』
「そうじゃなくて!!」
ムスッと拗ねた顔をした銀時がこちらを振り返る。海の顔を見た途端、銀時はポカンと口をだらしなく開けた。
「え、なに?」
『別に。なんか可愛いなと』
「は、はァ!?何が!?」
『嫉妬してますってのが丸わかりで』
「べ、べ、別に嫉妬なんかしてねぇし!!」
『はいはい』
今の銀時をからかうのが楽しくて仕方ない。顔を真っ赤にして必死に首を横に振る姿に海は小さく笑った。
「あら……貴方は……」
『何か?』
騒いでいる銀時を宥めていると、金髪の女性は海に気づいて首を傾げる。彼女は海の事をじっと見つめたあと微笑んだ。
「あぁ、忘れてましたわ」
「え、なに?知り合い?」
意味深な言葉を呟いた彼女は椅子から立ち上がる。
『……誰だ』
彼女が海の知り合いであることは間違いない。なんせ着ている服が同じなのだから。隊服のズボンを履いているということはそういうことだ。
じゃあ、元の人間は誰なのか。
『思い当たるのが一人しかいないけど……いや、おかしいだろ』
「兄さん?」
『見た目変わりすぎろ。金髪なんて何処から来たんだ』
変わりすぎている局長に海は思わず頭を抱えた。
.