第221幕
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「まさか姉上もかぶき町に来ていたなんて……でもどうしてその……身体に何も変化がない……」
一同は近くのレストランへと移動し、各々好きなものを頼んだ。
「これ美味しい」
『良かったな』
「うん!」
銀時が余計なことを言ってお妙にフォークを投げつけられているのを横目にケーキをつついている朔夜を眺める。
性別が変わっただけで中身は変わらないはず。だが、朔夜の言動は徐々に女の子らしくなっていっている気がする。
元々、中性的な見た目をしていたからそんなに気にはならなかったのだが、いざこうして見てみると性別はとても重要なんだなと感じた。
「兄さん?」
『口の端、ついてるぞ』
「え、どこ!?」
「あらあら、朔夜くん生クリームついてるわ」
「えっえっ」
朔夜の隣に座っているお妙も気づき、紙ナプキンを手にして朔夜の口を拭う。
「あ、ありがとうございます」
「どういたしまして。ふふ、可愛い妹みたいね」
よしよしと頭を撫でられて顔を赤くした朔夜は困ったようにこちらを見る。
「なに?ちょっと可愛がられたくらいでそんなに顔真っ赤にしちゃってー」
「可愛らしくていいじゃない。銀さんみたいにビッチじゃないのよ」
「誰がビッチだ誰が!!」
「兄さん、ビッチってなに?」
『さぁ。よくわかんねぇ』
「坂田さんなんであんなに慣れてるの?僕まだ信じられないのに」
『なんとなく察しはつくけど……』
あれは確実に西郷やお妙のせいだと思う。
思い出すのは銀時がキャバ嬢をしていた時のこと。松平に将軍と一緒に遊んで欲しいと頼まれてキャバクラに入った時に銀時はキャバ嬢として接客していた。
『(女装のしすぎでもう違和感ないんじゃねぇの?あれは)』
見た感じ無理になりきっているということでも無さそうだ。女を演じることが多すぎたせいで違和感がどこに飛んでいってしまったのだろう。
「な、なんだよ」
じっと見つめていると銀時が視線に気づいてこちらへと目を向ける。
『いや……』
「なんだよ。何か言いたいことでも?」
『可愛いなと思っただけ』
「は……はぁ!?」
海の一言に銀時はぶわっと顔を赤くさせてピシッと固まった。
「な、な、何言ってんの!?お前は!!」
『そんなに驚くことかよ』
「あ、当たり前だろうが!!」
思ったことを口にしただけなのに。そう言ったら益々銀時の顔は真っ赤になった。
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