第221幕
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"地球の皆さん。神の贈り物はしっかり受け取ってもらえましたか?"
突然、外に設置されているテレビから流れてきた音声。白い頭巾のようなものを被って目元を隠している集団が映る。
「あっ……あいつは……」
『知り合いか?』
「いや……だが……」
青年は歯切れ悪く呟いて黙りこくった。知り合いという程のものではないが、相手のことを多少なりとも知っていそうな感じだ。
"今、あなたたちにの身に起こっていることは紛れもない現実。神が与えたもうた試練にございます。あなたたちは今まで自らの"性"を蔑ろにしてきました。傷つくことを恐れアニメやゲームに逃げる脆弱な男たち。男女平等をかさに男を押しのける傲慢な女たち。デコボッコ神は大変悲しみお怒りになられています。それほど自分に与えられた"性"に不満があるならば、逆転し新しい"性"をもって改めて生きてみよと"
『……長い』
「兄さん、あの人まだ喋ってるから」
『簡潔に話せよ。大体、なんだよボコボッコ神って』
「デコボッコ神ね。どこかの宗教みたいだけど」
『また天人絡みか。めんどくせぇ』
かぶき町がこんな事になった原因は一応だが分かった。自分がそれに巻き込まれなかった理由も。
『朔夜、お前屯所出てたのか?』
屯所にいればこんな事に巻き込まれるはずはなかった。なのに朔夜はデコボッコ教だかなんだかの影響を受けている。
「うん。見回りに出てたんだ。最初は気づかなくて……屯所に帰ってきてから厠に行ったら……」
あるはずのものがなくなってた。と朔夜は青ざめた顔で呟いた。
『……悪い。女性の身体の構造はよく分かんねぇ』
「そんなの僕にもわかんないよ」
泣きそうな顔で朔夜は海にしがみつく。そりゃ突然身体が変わったら怖いだろう。
『(城に行っててよかった……)』
しみじみと海はそう思った。
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