第220幕
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"緊急警報をお知らせします。ただいま、かぶき町に特別戒厳令が敷かれました。周辺にいる方は政府役員の指示に従い速やかに街から離れてください。また町内にいる方はこちらの指示があるまで絶対町から出ないでください"
警報音と共にかぶき町は封鎖され、出ることも入ることも出来なくなった。
かぶき町周辺に住んでいる住民は警察の指示の元避難し、既に誰一人としていない。
「にいさん」
『中に入るぞ』
「う、うん」
朔夜の手を取って屋根を登り、封鎖されたかぶき町の中へと侵入する。辺りでは壁を叩いて外に出せと騒いでいる人達で溢れていた。
『何があったんだよ』
「わかんないんだ。突然のことすぎてなにも……」
住民たちは口々に元に戻せと訴えている。その中に混じって、こんな体は嫌だという声。
『(戒厳令を敷いてかぶき町を隔離したということはそれ程厄介なことが起きてるってことか)』
封鎖したのはかぶき町だけで、他の町はなにもされていない。この町をピンポイントで狙ったテロか、それともウイルスなどの感染か。
『かぶき町なら銀時がいるか』
あいつなら何か知っているかもしれない。そう思って万事屋へ向かおうと歩き出した。
「どこ行くの?」
『万事屋。あいつらなら何か知ってるだろ』
「うう……僕この格好で会いたくない」
『しょうがないだろ。なっちまったもんは』
泣きそうな顔で朔夜は俯く。真選組の隊服では胸元が見えてしまうので、着物に着替えてもらったのだが、それでも怪しい。
『朔夜、これ着とけ』
「へ?」
『着物が身体にあってない。そんな状態じゃ危ないだろ』
上着を朔夜の肩にかけてボタンを全て閉める。それでもまだ気になるところがあるが、先程よりかは幾分かマシになった。
『行くぞ』
「うん……」
朔夜の手を引いて人混みを掻き分けて大通りへと出る。やっと人の波を抜けられたかと思ったところで、海は誰かに呼ばれた。
「海?」
「海さん!無事だったんですか!?」
『新八?』
声の方へと目を向けるとそこには驚いた顔の新八。その横には見知らぬ女とデカい男。そして眼帯をした青年がこちらを凝視していた。
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