第217幕
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『やっぱりお前は嫌いだわ』
「僕は好きですよ。桜樹さんのこと。からかうのが楽しくて」
にこやかな笑みには悪意しか感じられない。
苦い思い出ばかりが出てきて、海は深いため息を漏らした。
「桜樹さん」
『なんだよ』
「元気そうで良かったです」
その言葉に海はピシッと固まる。
『お前は……』
「桜樹さんの今がどうであれ、僕にとっては仲間です。それは何も変わりません」
昔は幕府に楯突いていたのに今は幕府の元で生きている。そんな海を黒子野は許すわけがないと思っていた。だが、それは海の思い違いだったらしい。
「お仕事大変そうですね。あまり無理はしないでください」
『そんなに忙しくはねぇよ』
「毎日見回りに出ては盗人を追いかけてるのに?」
『お前どこまで見てんの!?』
「最近のことなら全部」
『幽霊より怖ぇよ!』
自分の行動が全て把握されているなんて恐ろしいことあってたまるか。
「それだけじゃないですよ。銀時さんと恋人になってるのも聞きましたから」
『あ、いや、それは……』
「仲良かったですもんね」
ニコニコニコニコニコニコ。
『その顔やめろ!うざい!』
「ふふふ……なんのことですか?」
ニコニコというよりニヤニヤに変わった黒子野の笑み。隠しても無駄だと言われているようで、段々と居心地が悪くなっていく。
『用が済んだのならもういいだろ!』
「聞きたいこと沢山あるのでそれ全部聞くまでは帰しませんよ」
『はぁ!?お前そういう奴だったか!?』
「はい。そういうやつです」
楽しそうに笑う黒子野は帰ろうとする海を何度も阻止し、その度に銀時との仲を細かく聞いてくる。
逃げられないと悟った海は結局、朝方まで黒子野の話に付き合わされることとなった。
『(もう帰りたい……)』
「で?その後どうなったんですか?」
ニコニコニコニコ。
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