第217幕
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「もう先に戻っとるんじゃないか?」
『部屋に戻ってみるか』
厠に来てみたが桂の姿はない。海と辰馬が探しているうちに用を足そうとしたが、恐怖でカチコチに固まってしまった身体から一滴も出てこない。
『辰馬、俺先に行ってみてくるから。銀時頼む』
「うん?一緒に戻ればいいぜよ」
『いいから。どうせ怖い怖いって騒ぐだろ』
そう言って海は銀時が止める間もなくふらりと暗い廊下へと消えた。
「ちょ、何帰らせてんの!?」
「金時、お前さんはさっきから何に怯えとるんじゃ」
「お、怯えてるワケねーだろ!同窓会だぞ!一瞬でも長くかつての友と一緒にいたいと思って何が悪いかね!」
「まったく。つきおうてられんわい。海音が迷子になったら可哀想じゃ。わしも先に戻るわ」
「えっ……ちょ、まっ!」
ガタガタ震える銀時を置いて辰馬は一人海を追って廊下へと出ていく。
辰馬が出てから一分も経たずに廊下の奥からなにやら不気味な声が聞こえて背筋が凍りつく。慌ててズボンを上げて廊下へと顔を出したが、そこに辰馬の姿はない。
もう恐怖で頭がおかしくなりそうだ。
「デレレデレレデレレデレレデレレデレレデレレレ。デレレデレレデレレデレレデレレデレレデレレレッ」
大きな声でドラえも○の歌を歌いながら銀時は部屋までひた走る。その間、桂も辰馬もいなかった。
「パパパ、パパパ、パパパ、パパパ、パパパ、パパパ、パパパ、パパパ、チャララララララララララララッ」
やっと部屋についたかと思えばそこはもぬけの殻。海が先に戻っているはずなのにどこにも居ない。
それは海も幽霊にやられたということ。
「ドン!ドン!パパッパ、こんなこといいなできたらいいな、あんなゆめこんなゆめいっぱいあるけど」
みんなが消えた今、銀時に出来るのはただ一つ。恐怖を紛らわせる為にひたすらドラえ○んの歌を歌うことだった。
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