第216幕
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「これはもうバックれるしかねぇ!」
『もうそこにいるのにかよ』
どれだけ思い出そうとしても黒子野を思い出すことは出来ない。桂と辰馬に文句を言われながらも海の手を引いて銀時はこの場を去ろうともがいた。
「貴様逃げる気か!」
「気まずい同窓会なんか参加したくねぇの!俺は海とイチャイチャしてくるからあとはお前らでどうにかしろ!」
「だったらわしもこんな同窓会抜けて可愛い女の子とうはうはしたいぜよ!!」
「ふざけるな!!俺をここに一人置いていくつもりか!」
ガシッと桂が掴んだのは海の右手。出ていかせないようにと必死にしがみついて離れない。
『桂、元はと言えばお前がよく分からない手紙を受け取り、バカ正直に動いたのが悪い』
「かつての仲間からだと言われれば誰でもそうするだろう!」
『仲間だと言い張るならなんで覚えてないんだよ』
「そ、それは……」
正論を叩き込まれた桂は徐々に語尾を小さくしていく。海を掴んでいた手もするりと落ちていった。
『ったく……お前らもううるさい。こうなった以上、相手に付き合うしかないだろ』
「はぁ!?お前正気かよ」
『仲間であるなら顔を覚えていなくても話は出来るだろ。相手の出方を伺ってこちらも話題を考えればいい。相手の話とこちらの話を擦り合わせていけばそのうち思い出すかもしれないし』
「そりゃそうかもしんねぇけど……」
『もしこれが罠だったら来た相手を殺す。それでいいんじゃないか?』
「ちょっと待って。お前なんか真選組に染まりすぎてない?今の発言凄くあのマヨラーに似てたんだけど」
凄くというかそのまま。あの脳筋集団の思想に海が染まってしまっている気がする。前もそうだったけど、なんか最近やたらと血気盛んというか、人を殺すのに躊躇いがなくなってきているというか。
「俺そんなふうに育てた気は無いけど」
『俺はお前に育てられた気はないが?』
互いに顔を見合わせて首を傾げる。
「そこ!!イチャつくんじゃない!!」
『「イチャついてねぇよ」』
「イチャついてるじゃろう!!ハモってる時点でイチャイチャしとる!!」
黒子野が来るのに何をしてるんだとキレられ、海は面倒くさそうに顔を歪ませる。銀時も同じように嫌そうな顔をしたら桂にまたキレられた。
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