第215幕
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「そんな打算丸出しの過去篇誰が見てーんだよ。つーかまず、おめーらみてーなバカ過去も未来も興味ねぇよ。ずーっとバカの平行線だよ。そもそも俺嫌いなんだよね、昔を振り返るのが。同窓会とかでもさ今大したことないヤツに限って一番デカい声で昔の話イキイキ語ってるよね。ヤンキーに多いよね」
「声がデカいってわしのこと言うとるがか!しゃーなかろう!わしには……わしには過去しか出番がないんじゃあ!」
「やめんか二人とも!銀時、お前がそんなザマだからこの期に及んで過去の一つも明らかになっとらんのだ」
『攘夷戦争に参加してた人物。名を白夜叉……ってことくらいか』
「おお!海も過去篇に興味を持ってくれたか!」
やっと食事を済ませた海が茶を啜りながら口を開く。
『そんなに気にしてはいねぇけど……まぁ、俺がいなくなったあとの話くらいは聞いておこうかと』
その言葉に桂は先程までの勢いをなくす。
「お前がいなくなった時は大変だったぞ。銀時と高杉はずっと探し回っていたし、海が率いていた隊は……」
「ヅラ。一々言うんじゃねぇよ」
この先は海に言うことではない。桂も銀時の言葉の意味を察して口を噤む。その代わりに辰馬が海に飛びつき、バカでかい声で心配したのだと騒いだ。
「すまない」
「気をつけろよ。アイツには何も言ってねぇんだから」
「教えなかったのか?」
「教える必要がどこにあんだよ。もう済んだことだろうが」
「だが……!」
「教えてどうすんの?海がいなくなったせいで隊が全滅したって?全員死んだって言うのか?」
そんなこと言ったらきっと海は自分を責め続けるだろう。
そんな事はさせたくない。だから今まで黙っていた。海が知る必要はないから。
「まっこと心配したぜよ!!!」
『うるせぇ!!』
昔のことなんか忘れてもらいたい。海にはずっと笑っていてほしい。
辰馬に絡まれてうざったそうにしながらもどこか楽しそうにしている海を見て、銀時は切に願った。
「銀時、俺たちがいることを忘れていないか?」
「あ?邪魔すんなよ」
「お前の悪い癖だ。海の事となるとすぐ自分の世界に入る。そんなんじゃ話が進まないだろう!
」
「うるせー!少しは浸らせろよ!最近海と
二人きりの話ねぇんだよ!!」
「そんなこと知るか!!俺なんかどれだけ小説に出ていないと思ってるんだ!!」
「お前はテロリストだろうが!そう簡単に海と関われると思うなよ!」
「俺だとバレなければいいんだろう!?」
「バレるわ!!!」
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