第215幕
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「今回こうしてかつての仲間を集めたのは他でもない。小説は200幕を超え、近々完結編や新訳紅桜編の方も話が始まる。時期としては申し分ない」
「何の?」
「そろそろ俺たちも過去篇に突入するべきじゃないのか?」
「シナリオ会議!?」
「今こそ新たな展開が必要な時期なんじゃないのか!?」
「一体どの位置で何の心配してんだよお前は!」
「お前も知っていよう。作者のモチベーションの低下を。海の話(情緒纏綿たる蒼)が終わってから徐々に更新スピードが落ちていき、その結果として一年という謎の休載期間が出来たことを。ここらで過去篇というテコ入れをしなければ作者のやる気は下がる一方だ」
確かに最近はやたらと更新されているが、前はこんなではなかった。一週間に一度更新されていれば良い方で、酷い時は二、三週間音沙汰無しのときもあった。
「じゃあそのテコ入れいつやるの?」
「いっ……今ここに蚊飛んでなかった?」
「"今でしょ"じゃねーのかよ!つーか古いよ!」
桂と辰馬がグダグダ話している間も海は我関せずといった態度で食べ続けている。小説の主人公なのだから話に入るべきなのだが、完全にこちらとは線を引いている状態。
「海!お前もなんとか言ったらどうだ!」
「そうじゃそうじゃ!この小説の主人公は海音なんじゃ。なんか言いたいことあるだろう」
『別に。平和に終われば俺はなんとも』
だから話しかけてくるな。とでも言いたげな顔で海はまた刺身に視線を落とす。
「まったく、小説の主人公ともあろう人間がこんなんでどうするのだ。やはりやる気を出させるためには過去篇を……」
「どんな過去だよ!海のは話はちょこちょこ出されてるだろうが!」
「凧をあげた話が過去篇だとでもいうのか!あれは単なる思い出でしかないだろう!俺たちにはもっと壮大な過去があるじゃないか!」
「え、凧ってなに」
「覚えとらんのか!!大掃除の時に海の弟が持ってきた写真から始まる追想を!!」
「んな昔のもん覚えてねぇよ!!」
「馬鹿者!!それでもお前は海の恋人なのか!!」
恋人でも覚えてるものと覚えてないものはある。
凧、と言われて銀時が思い出すのは海と喧嘩したことくらいだ。
というかなんでコイツはそんな細かく覚えてんだよ。
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