第215幕
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「大丈夫だ。海をここに連れてきたのは俺ではないからな」
「そういう問題じゃねぇよ」
「海音、お前さんまた軽くなったのう。ちゃんと飯食うとるのか?」
『ちゃんと食べてる。つか、道のど真ん中で担ぐのはやめろ』
「は?なにそれ」
担ぐ?一体何の話だ。
『久しぶりに会ったかと思ったらいきなり肩に担がれたんだよ』
「はぁ?」
「軽かったから簡単に運べたぜよ!」
「いやお前何してんの!?」
そんなやり方をしたら誘拐と見間違えられる。普通の人ならまだしも、海は街で有名な人物。そんな人が見知らぬ人間に連れていかれたとなると問題になるだろう。
「まためんどくさいことになるだろうが!お前何してくれてんの!?」
「アハハハハッ!なにも心配することはないぜよ。ちゃーんと連絡はしたからに」
「連絡?」
『一応土方に電話はしといた。銀時の……とこにいるって』
桂や辰馬の話をするわけにはいかない。だから銀時の名前を出したのだろうけど。
恥ずかしそうにそっぽ向いてモゴモゴ言っている海が可愛くて仕方ない。
「……ならいいけど」
「問題は解決したな!ならば部屋に戻るぞ!」
「お前の方は解決してねぇよ!!」
⋆ ・⋆ ・⋆ ・⋆
「大事な話があるっつーから来てみれば、アホ二人に構ってる暇はねーっつってんだよ」
結局、銀時は座敷へと戻ってきていた。満足気な桂と辰馬を無視し、ちょこんと座っている海の方を見やる。
「(あいつまた食べてる)」
出されている刺身を食べている姿はまるで木の実を口いっぱいに入れているリスの様。嬉しそうな顔をしているのを見るとこちらも嬉しくなる。
だが、あれだけ食べているのを見ると時たま不安になるのだ。ちゃんと屯所でご飯を食べているのかと。
「海音!そんなに刺身ばっか食うとらんで酒も飲み!」
『お茶でいい』
コップに注がれた酒を渡されるも海は一切口にしなかった。
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