第213幕
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「ぎゃああああー!何これー!?アイツどうなってんの!?全然仕事してないじゃん!途中からたまさんとたまきんの監察しかしてねーじゃん!!」
山崎からの報告書を見た近藤はその内容に恐怖して顔を青ざめる。白い紙いっぱいに書かれた"たまさん"の単語は狂気じみていて、見たもの全ての人間の顔を暗くさせた。
「近藤さん、俺たち警察なんてやめてストーカー予備校でも始めるか」
「おい、一緒にすんじゃねぇよ!俺はこんなサイコなストーカー行為はしませんっ!」
「これじゃ見張りどころじゃねぇ。恋愛禁止令を出して隊の引き締めを」
「何どさくさに俺の恋路まで潰そうとしてんの!」
「じゃあアンタが何とかしてくれ」
「え?」
任せたと言わんばかりに土方は報告書を近藤へと渡す。ストーカー同士ならば気持ちわかるだろうと残して。
「おいおい、ちょ……ちょっと待てトシ!俺にヤツの恋路を邪魔しろってのか?いや、無理無理!だってコレ黒魔術とか使ってくるよ!ザキ使ってくるよコレ!!」
去っていく土方を追って近藤も廊下へと慌てて出る。その先で見えたのは土方と話している海の姿。
『近藤さん?何騒いでるんだ?』
「海!!お前からも説得してくれよ!」
『何をだよ』
「山崎の呪いの本をどうにかしてぇぇ!!」
『は?』
近藤に泣きつかれた海は困惑した顔で土方を見る。土方は面倒くさそうな表情で近藤の襟を掴み海から引き剥がした。
「コイツに言っても無理だろう」
「わかんねぇじゃん!海の純粋な心でアイツ浄化されるかもしんねぇじゃん!!」
「アイツはもう無理だ。ストーカーにはストーカーを。もうそれしかねぇよ」
「だから俺には無理だって!!」
『何の話してるんだよ』
「山崎が仕事サボってストーカー行為してんだよ。報告書にもびっしりと相手の名前書き連ねてな」
近藤が持っていた報告書を受け取って中身をパラパラとめくる。全てのページに目を通した海は報告書を雑に閉じた。
『土方、俺こんなの聞いてねぇけど』
「あ?」
『"万事屋の張り込み"なんて聞いてない』
「え、海そこ?そこなの?ザキの呪いじゃなくてそこなの!?」
何も知らされていなかった海は土方を睨みながら報告書を突き返して背中を向ける。
「おい、海!」
『見回りに行ってくる』
「トシ、ヤバいんじゃないか?」
「何もかも全て山崎のせいだ。帰ってきたら容赦しねぇ」
「いや、これは山崎関係なくない?」
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