第212幕
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「お前んところにも行ったのか」
『行ったと言うより連れてこられたに等しいが』
「ったく、あのバカ犬はふらふらふらふらと」
市中の見回りをしていた途中でばったりと銀時に会った。
新八と神楽は居なくなった定春を探して街を駆けずり回っているらしい。
『お前定春に何言ったんだよ』
「何も言ってねぇよ。ウチで飯食えねぇから出てった」
『なんで呼ばないんだよ』
飯くらいなら自分が出すのに。そう言うと銀時は首を振って断る。
「飯くらいなんとかする。そこまで海にしてもらうことはねぇよ」
『飯食わせてもらってないから定春は出ていったんだろ』
「ゔ」
『さっきからお前の腹もうるせぇし』
「そ、それは……」
定春が食べれていないということは銀時も神楽も食べていないのだろう。何か食べ物でも買ってくるかと聞いても銀時は頑なに首を縦に振ろうとはしなかった。
「あのバカ犬見つけるまではいい」
『早めに見つけてやれよ?じゃないとあの子犬……』
屯所に来ていた時点で子犬の体調は良くなかった。ぐったりとした状態で隊士たちに遊ばれていたのだ。ストレスもかなりのものだろう。
「これでご主人様の苦労もわかるだろうよ」
『銀時がどんな苦労をしてるのかこと細かく教えてもらいたいものだけどな』
「はぁ!?俺いつも頑張ってるでしょうが!」
『はいはい。今回も頑張れ、ご主人様』
「待った。海それもう一回言って。隊服じゃなくてメイド服に着替えてからもう一回言って!?」
『その頭かち割るぞ』
鼻息荒くこちらに迫ってくる銀時を蹴り倒して海は見回りの続きに戻る。屯所に帰るまでの間に定春と子犬を探してみたが何処にもいなかった。
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