第211幕
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オビワンが死んでから一ヶ月が経ち、そのころにはもう海の体調もすっかり元通りになっていていつも通りの生活に戻った。
「海、お妙さんのところに行こうと思うんだが一緒に行かないか?」
『俺も?なんでまた』
「いや、その……」
いつもなら一人でふらっと行くはずの近藤が誰かを誘うなんて珍しい。
『なんか変なことでもしたんですか』
「してないしてない!俺がしたんじゃなくて、向こうが変というか!」
『向こうが変?』
新八とお妙とは暫く会ってない。見回りの度に万事屋に顔を出しているのだが、そっちの方にも顔を出していないと聞いた。神楽と銀時は新八が来てないことに対して何も思っていないように振舞っている。
「海も見ればわかるって!だから一緒に行こう!?」
『はいはい』
めんどくさいと思いつつ近藤と一緒に新八の家へと向かう。その道中、新八とお妙が日に焼けて黒くなっていたという話を聞いた。
『誰だって日に焼けるだろ』
「ちょっと焼けたとかじゃないんだよ!もう全身真っ黒みたいな感じ!」
『いいんじゃねぇの?あいつら白すぎるんだから』
「お妙さんはあの白さがいいの!儚くて守ってあげたくなるの!!」
『(あれに儚いは合わないだろ)』
ダークマターを作って人を軽く死に至らしめたり、ブチギレると簡単に男一人投げ飛ばしたりするような人を儚いとは言えない。
「ちょ、ちょっと待って海」
『なんですか』
「き、緊張してお腹が……」
青ざめた顔で近藤はお腹を両手で押さえる。辺りを見渡してトイレを探すもここは道のど真ん中。店などがあれば良かったのだが、生憎周りには住宅しかない。
『新八の家まで我慢できないんですか』
「む、無理……漏れそう。それにお妙さんのいる前でウンコするなんて恥ずかしいだろ!?」
あんたはウンコ以上の恥をいつも晒してるけどな。
『ならどっかで借りるしかないでしょ。ちょっとまってて、聞いてみるから』
「海くん早くぅぅ!!」
自分で聞け、と言いたいところだが近藤の表情からしてそれは無理そうだ。仕方なく近くの民家のインターホンを押してトイレを貸してほしいと声をかける。突然のことに相手は驚いていたが、海のことを知ってる人だったらしく快くトイレを貸してくれた。
『良かったな借りられて』
「これで心置き無くお妙さんに会いに行ける!」
トイレから出てきた近藤は清々しい顔。そして何故か臭かった。
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