第210幕
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「ったく、こっちもこっちで何してやがる」
翌日、真選組内では隊士達が忙しなく動き回っていた。何も知らされていない海は自室で薬を飲んで布団の中。
「海、起きてんだろ。めんどくせぇことになってるから話だけでも聞け」
障子を雑に開けた土方は部屋の主の返事も聞かずにズカズカと入り込む。
「お前昨日近藤さんとどこいってやがった」
『…………散歩』
「身体の方はもう大丈夫なのか」
『多分』
「そうか。ならいい。じゃあ話くらいはできるな」
いい加減布団の中から顔を出せと怒られ、海は渋々といった感じで顔だけを表に出す。
「なんなんだテメェらは!」
「海さん、近藤さんも布団から出てこないんですよ。昨日何があったか知りやせんか?」
『近藤さんの方は知らない。先に一人で帰ってきたから』
「あ?てめぇ、近藤さんと一緒に帰ってきたんじゃねぇのかよ」
『…………うぜぇ』
「聞いてるだけだろうが!!なんだそのふざけた態度は!!!」
海からしてみれば土方の言葉はどれも昨日のことを思い出せる発言ばかり。その度に銀時に言われた"迷惑"という言葉がずしりとのしかかってくる。
眠っていれば忘れることが出来たのに。
「土方さん、海さんは構って欲しくないモードに入ってるみたいですぜ」
「知らねぇよそんなモード!!つか本当になんなのコイツら!!」
人の部屋に来て騒いでるだけならもう寝る。また布団の中へ潜り込もうとした海を土方は咄嗟に捕まえた。
「いい加減ツラ出せって言っただろうが……」
『出したのに何も言わねぇだろうが』
「はぁ……。今地球が大変なことになってる。毘夷夢星のせいでな」
『なんだそれ』
「星間波動ビーム砲開発国だ」
『それがどうした』
「先日の惑星同盟で星間波動ビーム砲は手に余る兵器だと、製造はもとより輸出入も禁止する法案が地球から提案され、ほぼ可決が堅いと言われている」
『自分らの商売が危ぶまれてるから法案を出した地球を滅ぼそうってか?』
「そんなもんだ。そして俺たちがやることは星間波動ビーム砲を追うこと」
『ビーム砲ねぇ』
そういえば昨日も似たようなことを聞いた気がする。
『(まさかなぁ)』
新八が兄貴と呼んでいた男。あいつは確か腕からビームを出していなかったか?近藤と九兵衛が手合わせをお願いしたいと言った時、そんなような物が見えた気がした。
「それと……」
次いで聞いた話は海を酷く驚かせた。
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