第229幕
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「海さんは大丈夫なんですかい?」
「今寝てる。お前ら海に頼りすぎなんじゃねぇの?」
たまに火を吹かれてチリチリ頭になった土方がキレ散らかしているのを眺めながら、沖田をジロっと睨んだ。
「知らない間に海さんが動いてるんですよ。朝右衛門の件だって本来は俺たちの仕事じゃないんです。それなのに海さんが勝手に処理してやした。辻斬りの方もこれ以上どうしようもないのに、あの人はなんとかして一橋の粗を炙り出そうとしてましたし」
「なんで止めなかったんだよ」
「止めようがないんですよ。何も言わないから」
黙って一人で動いてしまう。その結果、事は上手く進むかもしれないが、海の負担が増えている。
止めたくても止められない。そう言った沖田は悔しそうに歯噛みしていた。
「仕事バカすぎだろうが。それかお前ら真選組が頼りないんじゃねぇの?」
「これでも仕事してるつもりですよ。海さんが先の事をやり過ぎなんです」
有能すぎると扱いに困るとでも言いたげな顔だ。そう言いたくなるのも分かるけど。
「今日はウチに泊まらせるから」
「あのマヨラーどうやって説得するんで?」
「なんで真選組ってのはめんどくさいヤツしかいないの?」
ストーカーにマヨラーにドS王子。まともなのは海だけかと思っていたけれど、その海も段々とまとも枠から外れつつある。いつからあんな社畜みたいな子になったんだか。
「旦那、西ノ宮は……」
「斬ったよ、海が」
「そうですか」
「このこと朔夜は知ってるのか?」
「いえ。処刑されることは知らされてますけど、処刑人が海さんだということは知りやせん」
「あっそ。なら黙っとけよ」
きっとこれから先、海は朔夜に言うことは無いだろう。
黙って一人で背負うつもりでいる。
「なんでこんなに似ちまうかな。嫌なところだけ似るじゃねぇか」
「旦那?」
「なんでもない」
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