第229幕
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「銀さん、海さん大丈夫ですか?」
「さっき眠ったとこ。ストレスで胃がやられてるみたいだわ」
さっきまで唸りながらゴロゴロと転がっていた。それが今ではすんっと大人しくなり、規則正しい寝息が聞こえている。
お腹を冷やさないように掛け布団の上から毛布を掛けて、銀時は静かに寝室を出た。
「あの……土方さんから電話が……」
「あ?多串くんから?」
「土方さんです。だいぶ前にかかって来て、海さんを返せって」
「返せも何もあんな状態じゃ帰れないだろうが」
「僕もそう思って土方さんに説明したんですけど……」
ちらりと新八は玄関の方へと目を向ける。その目線を追って玄関先を見てみたが、いつもと変わらない風景が目に映っただけ。
「なによ」
「来てるんですよ、土方さんと沖田さんが。今、下で神楽ちゃんが押さえてくれてるんです」
「はぁ?ちょっと無理矢理すぎねぇ?」
「多分、心配してるんですよ」
「そりゃ分からなくもねぇけどよ……」
あいつらの気持ちは分かる。分かるけど、海の事となると見境が無さすぎるのではないか?
「はぁ……ったく、めんどくせぇ奴らだな」
「銀さん!」
「お前は海の事見てろ」
「は、はい……」
かったるそうに頭をガシガシ掻きながらブーツへと足を入れて戸を開ける。外に出たと同時に神楽の怒っている声が聞こえ、そちらへと顔を向けた。
「早く帰れヨ!」
「海さんを連れて行くまでは帰れないんでさぁ」
「だから今、海はお前らのとこに行かないアル!」
「おい、チャイナ娘。いい加減にしろ、こちとら遊びに来てんじゃねぇんだよ」
「だったら早く帰ってくんない?」
「銀ちゃん!!」
神楽だけかと思っていたらその隣にはたまも一緒に立っていた。まさか一緒になって土方たちを追い払おうとしていたのか。
「なんでお前もいんの?」
「店の前で騒いでいらっしゃったので。お登勢様が追い払えと」
「追い払えてないけど」
「海様を連れて帰るとしつこいので、彼らを焼き払おうか悩んでいたところです」
たまは力強くモップの柄を握り土方達を見る。
「こんなやつら居なくなっても誰も困らないアル!」
「海様のことをいつも気持ち悪い目で見ている方なので。この際ですから消えてもらいましょう」
あぁ、見境ないヤツここにもいたわ。
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