第229幕
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「あっ、お帰りなさい!海さんは……」
「連れて帰ってきた。新八、お茶用意してくれ」
「はい!」
万事屋の戸を開けるなり新八がバタバタと駆け寄ってきた。銀時の後ろにいる海を見た途端、ホッとした顔をするも、いつもと雰囲気が違うことを察して目を伏せる。
そんな新八に声をかけて中へと戻ってもらった。
「海、ウチで休んでいけよ」
声をかけるも無反応。
「海?」
『……れ……た』
「れた?なに?」
ボソボソとか細い声で何か言っているのは聞こえるけど言葉自体は聞き取れない。どうしたんだと聞き返すと、海は気だるそうに顔を上げる。
『疲れた』
ぽつりと一言呟いて海はその場に座り込んだ。
「そりゃ疲れもするだろうが。お前、抱え込みすぎなんだよ」
いつから体調を悪くしていたのか分からないが、海は苦しそうな声で唸りながらお腹を抱えていた。
西ノ宮の処刑を受け持ち、夜右衛門の騒動にも駆けつけていたのだ。相当ストレスを感じていたに違いない。そんな中でも朝右衛門を助けるために池田家を存続させる為の手回しもしている。仕事のし過ぎだと注意したいところだが、今は寝かせるのが先決だと判断した。
「ほらこっちおいで」
自力で動けなくなった海を抱き寄せ、履いていた靴を脱がす。ぐったりとしている海を横抱きにして寝室へと向かった。
「え゙、海さん大丈夫なんですか!?」
「銀ちゃんナニしたアルか!?」
「ナニもしてねぇよ!体調崩してるから寝かせんだよ」
騒ぐ子供らに一声かけてから部屋へと入る。布団を引っ張り出してその上に海をそっと寝かせた。
『……悪い』
「いいから。今は寝てろよ。しんどいんだろ?」
青白い顔で謝る海に小さく嘆息を漏らす。
今はゆっくり休んで欲しいという思いを込めて海の頭をわしゃっと撫でた。
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