第227幕
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「終わったみたいですね」
『あのバカは生きてる間に何回撃たれれば気が済むんだ』
「海さんも撃たれたことあるじゃないですか」
『あれは仕方ないだろ。近藤さん守るためだったんだから』
自分は関係ないと顔を背け、海は桶へと手を伸ばす。
「俺らも早いとこここからでしょうぜ。じゃないと近藤さんに怒られちまう」
『何も言ってこなかった土方が悪い』
「それならこうなる事を知ってた副長補佐も同罪では?」
『土方に全部擦り付けるから』
「こりゃひでぇ部下持ったもんですねぇ」
朝右衛門と夜右衛門の一騎打ちは銀時が介入した事で終わった。夜右衛門が倒れたことで、後ろに控えていた武士たちが銀時と朝右衛門に向けて銃口を向ける。そんな彼らへと海は死体の入った桶を投げつけた。
「海さん!」
『新八、神楽。あのバカ連れて逃げろ。もう用は済んだだろ』
夜右衛門が倒れた今、一橋は不要となった駒を殺しにくるはずだ。
証拠を残さぬために。
「あの野郎、私に桶ぶつけて来たアル!!」
『それは悪かった。ここから脱出できたらいくらでも総悟のこと殴っていいから』
「海さんそこは止めましょうよ!」
『総悟が神楽に投げたのが悪い』
「それはそうですけど!」
何かと総悟は神楽を揶揄う。仲がいいのか悪いのか。
『無駄話は後だ。早く行け』
「海さんは行かないんですか!?」
『俺はちょっと確認したいことがある』
この件に関わっている人間の顔を見ておかなくては。そうすれば今後起きるであろう問題に対してある程度の予測ができる。
幕府となんか深く関わりたいとは思わない。でも、真選組にいる以上は逃げられないのだ。なら、余計なことに巻き込まれないように人間を選ぶ。
船を降りていく新八達を見送りながらひっそりと身を隠す。海がいるこの船も一橋によって隠されるだろう。今回の一件に関わるものがあるのであれば持って行きたかったが、探している暇なんてない。船内をフラフラしていた総悟が何かを持ち帰っているだろうと期待して、海は夜右衛門の様子を伺った。
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