第204幕
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「こるぁー!」
「そこをどけ、モブども」
「姫様ぶっ殺すど!」
『これは合わせればいいのか……?』
「やんなくていい。つか、お前はやるな。なんかやたら凄みが増すから」
兵士たちに四方を囲まれてる中、神楽と信女はそよ姫を盾にして道を開けるように促す。まさかこんなことになるとは思っていなかったそよ姫も自死に突きつけられている小刀を見て冷や汗を垂らしていた。
『合わせねぇとハッタリだと思われないか?』
「勝手にやらせとけよ。どうせ相手も下手に手を出せねぇだろ」
『そりゃそうだけどよ。本人がすっげぇ演技かましてんのに俺たちは何もしてなくていいのか?』
「は?」
ほら、とそよ姫の方を指差す。涙と鼻水を垂らしながら助けを乞うそよ姫に銀時は口をあんぐりと開け、新八はもう江戸に住めなくなると絶望の色。
『こうなっちまった以上仕方ない。そよ姫様を人質として兵士を退かせるか』
「ちょ、待て待て!お前がやるとマジなんだよ!お前覚えてねぇの!?新八のあのラブレター事件!!」
『おま、かなり古い話持ってくるな……』
いつの話を持ってきてるんだ。新八のラブレターの話といったらもうだいぶ前の話になる。確かあの時も仕方なく悪を演じたような気がするが……。
『今回は演じてるんじゃなくてマジだろ。先代の首取りに行くんだからよ』
「は?首?なんか話飛んでね?」
『……なんでもない。あれだ、ほら、首に引っ掛けてるもん取りに行こうぜって』
「いやいやいや、しっかり首って言ったよな。元将軍殺す気で言ってるよな!?」
『イッテマセン』
国崩しと言ってはいるが、別に元将軍の首が欲しいわけではないのだろう。だから銀時は海の言葉に驚いて止めようとしてくる。
だが、海は元将軍を殺すつもりでいる。あの男を始末するタイミングは今しかない。
『ダイジョウブ。チャントウマクイク』
「なんでこの子カタコトなの!?ちょっと新ちゃんこの子止めて!!」
「無理ですよ!僕には止められません!!てか、海さんよりあっちを止めてください!!」
あっち、と今度は新八が指差す方向へと目を向けると、信女がそよ姫を斬りつけているのが見えた。そよ姫は斬るなと言っておいたのに一体あの女は何をしているのか。そよ姫の着物の袖からひっそりと見えた輸血パックを見て海は静かにため息をついた。
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