第179幕
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「どうすんだよアレ!!」
なんとかエリザベスたちと同盟を組んだ辰馬はエリザベスたちを連れて自分の船へと戻ってきていた。
蓮蓬の兵士たちは皆、母国である星を落として欲しいと辰馬に頼み込み、辰馬もそれを了承した。
そこまでは良いとしよう。そこまでは。
『デカいエリザベスだな』
宇宙に浮かんでいるのは変形した星。いくつもの武器を纏うその星はもはや人間の力だけでどうにかなるような代物ではない。あれに対抗するにはあれと同等のものでは。
「まさか本当に星を相手取ることになるとはのう。ホワイトルシファーVSホワイトテンパー。こりゃ見ものじゃのー!」
『そんなこと言ってる場合かよ……』
アハハ、と笑う辰馬の顔面へと何かがぶつかる。
「誰がホワイトテンパーだ。あんな蓮蓬軍の化け物とどうやって戦えってんだ」
『……お前一人になるとその着ぐるみは死んだ魚の目に戻るんだな』
先程、海を船において銀時は単身出ていった。海が銀時の着ぐるみから抜けたことにより銀時の着ぐるみはキリ目を失い、やる気のない目へと変わった。
「中戻るか?」
『いや、遠慮しとく。で、どうすんだ?さすがの銀時もあんなの相手出来ないだろ?』
「無理に決まってんだろうが。おい、辰馬。お前が出撃してこい」
「金時、このままでは地球は終わりじゃ。戦うよりもスマイルに出撃し、種を残す作戦に変更じゃ!」
「てめぇみてぇな負の遺伝子残してどうすんだ。そもそも間に合うわけねぇだろうが」
「大丈夫。三倍の速さで腰を振れば……」
『種を残す……って、あぁ子供をって?』
「海ィィィ!!お前は聞かなくていい話だから!お前には何一つ関係ない話だから!!」
「なんじゃ?まだ海音は童貞卒業しとらんのか?ええ機会じゃ、可愛い女子と一発すればええじゃろ!」
「うるせぇ!黙れ!海はピュアなの!!ピュアのままでいいんだよ!どこぞの馬の骨か分かんねぇやつとさせるわけねぇだろうが!!」
「自己紹介してちちくりあえばもうそれは知り合いじゃ!」
「ふざけんなてめっ!!」
がつんがつんと辰馬の頭へとたたき落とす瓦礫。なんの話しをしてるのかさっぱりな海はただ首を傾げていた。
『子供はコウノトリが運んでくるんだろ?』
「「え?」」
『晋助が言ってた。コウノトリが夫婦の所に運んでくるんだって』
子供の頃に晋助と先生が教えてくれた。と言った海に辰馬と銀時はピシッと固まる。そして二人でコソコソと内緒話を始めた。
「え?なに?どういうこと?何言ってんのあの子」
「高杉もなんちゅうこと教えとるんじゃ。コウノトリなんて夢のない話じゃき」
「いやそうじゃねぇよ。問題はアイツがそれをずっと信じてるってとこの問題だろうが。アレじゃ女と男のセッ(ピー)も知らねぇよ!」
「おまん、海とヤッたのか?」
「ヤッた」
「じゃあ、知らんわけないじゃろ。男同士のやり方しか知らんなんてあるわけ……」
「「(…………有り得る)」」
『おい、何話してんだよ』
コソコソコソコソと人の前で話し込む二人についに海が声をかけた。刻一刻と迫る地球滅亡を前に何をしているんだ。ある意味、地球の運命は自分たちの肩に乗っているというのに。何を話し込んでいるのか。
「海音……おまん、一回女の子とセッ(ピー)したらどうじゃ」
「バッカ!お前なんてこと言ってんの!?」
『せっ(ピー)?』
「海ィィ!!お前も素直に復唱しなくていいから!!」
『それなに』
「はっ!?」
『せっ(ピー)ってなに』
「……そこから!?そこからなの!?」
また辰馬の方言なのかと考え込む海に、銀時は目を丸くして海の肩を掴んで揺さぶる。
『なんだよ……方言わかんないんだよ』
「今のは方言じゃないからね!?その……え!?海、いつも俺としてることの名称分かってる!?」
『してること?』
「そう!!俺ん家泊まりに来た夜にしてること!!」
『夜……?はっ!?おま、なに急に……!!』
「いいから!ちょっと言ってみ!?」
銀時の必死に形相に海は狼狽えながらも顔を赤くさせながら答えた。
『ま、まぐわい』
「言い方古ッ!!!」
『そ、それ以外に何があんだよ!!』
「エッチとかセッ(ピー)とかあんだろうが!!なんだよまぐわいって!!古すぎんだろうが!!」
『知らねぇよ!!あんなことすんのお前が初めてなんだから!お前以外としたこと……ないんだからわかるわけ……!』
ぶわわ、と赤くなっていく顔を隠して叫ぶ海に今度は銀時が顔を赤くさせる。
そんな二人を見ていた辰馬はにっこりと笑いながら、
「二人とも爆発すればええ」
と呟いた。
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