第179幕
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『俺、ビームサーベ○よりライトセー○ーがいい』
「いや、そんなこと聞いてないですよ!ていうかどっちも変わらないだろうが!!」
『変わるだろ。フォンフォン音鳴るの良くないか?』
「良くねぇわ!!」
新八が必死に突っ込んでくるのが楽しくてついボケ続けてしまっていた海は、ゼーハーと荒くなった呼吸を整えている新八に一言「悪い」と呟いた。
エリザベスによってパーティー会場での争い事は収められ、自分たちはエリザベスの部下としてとある部屋へと通された。
そこにはいくつもの白い悪魔……もといガンダ○。そしてその横には調整中と書かれた看板と青いビームサーベ○。
『漫画の中のもんだと思ってたけど本当に実在すんだなこれ。なぁ、銀時、あれって人乗れるのか?』
ボケっとガンダ○を見つめている銀時の着物を引っ張る。
「知るかよ。アレ乗りたいの?」
『記念に?』
「ここには修学旅行できたんじゃねぇよ」
『そりゃそうだけどよ。やっぱ気になるじゃねぇかああいうの。エヴ○とかもあったりすんのか?初号○見てみたいんだけどよ』
「お前そんなに願望強い子だったっけ?なんかこの話始まってからお前少しわがままっ子になってないか?」
『ダメならやめる』
"わがままっ子"とまで称されてしまったのであれば発言を慎むと謝る海に「別に構わねぇよ。素直で可愛いから」と銀時は漏らして笑った。
今まで素直に言ってきたというのにそう思われてなかったのか。隠し事は良くしていたが嘘はついていないはず。多分。
「よし。正式に兵士として認められたのであればやることは一つだな」
『何すんだよ』
「そりゃ他の兵士たちとの交流だろ。これから戦に行くんだぜ?チームワークしっかりしてねぇと勝てるもんも勝てなくなっちまう」
『そりゃまぁ……』
その戦を止めに来たのではないか、と言おうとしたがやめた。楽しそうに歩いていく銀時の横顔を見てしまったせいで。
「我が忠勇なる蓮蓬軍兵士たちよ。今や地球の民の半数が我らがエリザベスレインによってプラカードの向こうに消えた。地球に浮かぶあの雲こそ我ら蓮蓬の正義の証しである。決定的打撃を受けた地球軍にいかほどの戦力が残っていようと、すれはすでに形骸である。あえて言おう、カスであると!」
「地球人には三つの大事な袋があると言われている。給料袋、お袋、○タマ袋だ。まずは○タマ袋を狙い動きを止め、お袋を人質にし給料袋を押さえる。これできゃつらは無力化出来るはずだ」
「戦地では仲間の声だけが頼りじゃ。プラカードなんぞ捨てて互いに叱咤し支え合うことを忘れるな。それから戦地のおやつは300円までじゃ。モビルスー○酔いに備えてゲルググ袋の用意も忘れんようにな」
『何があっても恐れるな。例え仲間が側で死のうとも、決して己が持つ武器から力を抜くな。それは自分の死へと繋がる。真っ直ぐ前だけ見ろ。死地での活路は己が手で切り開け』
「え、なにそれ海くんかっこよすぎない?」
『は?普通だろ』
戦場において戦意喪失は死を招く愚行。何かあっても自分の身を守るために剣を振り続けろ、悲しむのは後で沢山できるという意味で言ったのだが、何故か隣に立つ銀時にキラキラとした目を向けられた。
「やっぱ海は俺が見込んだ最高の男──」
『あだッ』
銀時が言い終えるよりも前に後ろから背中を誰かに突き飛ばされる。何事かと振り返ってみると、神楽に蹴り飛ばされた桂が自分たちへとぶつかって来ていた。
『悪い、辰馬!大丈夫か……?』
突然のことだったとはいえ辰馬の背中へと飛び込んでしまったのだ。怪我はしていないか?と声をかけたのだが反応が帰ってこない。まさか気絶してしまったのだろうかと心配に思ったが、それは杞憂だった。
「おろろろろろろ」
『もう何も言うまい』
ビニール袋にひたすら吐いている辰馬にため息を漏らし、騒ぎ散らかしている新八を見てまたため息を零した。
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