第200幕
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「銀ちゃん、金時の自爆に耐えきれなくて死んじゃったアル!」
「そ、そうなんです!!」
『自爆って……さっきのあの光のことか?』
銀時が金時の頭を持って行った先で一筋の光が見えた。それは一瞬にして消えてしまったが、金時の自爆によるものだったとは。
「だから早く来てください!」
『なんで俺が?』
「そ、それは……その……」
「海は警察アル!死んじゃったヤツの処理は警察の仕事でしょ!?」
『そりゃそうだが……』
「だったら早く行くネ!!」
青ざめた顔で新八は神楽を見つめ、神楽は涙やら鼻水やらを垂れ流しながら海の背中を押す。
そんな二人に違和感を感じつつも海は言われた通り銀時の死体があるであろう建物へと向かう。
一人、階段を上がりながら銀時のことを思い出していた。
たった数日の間だったのにも関わらず、彼は海の懐に潜り込んでくるのがとても上手かった。まるで海のことを全て知っているかのような立ち振る舞いに不気味さを感じるほどに。
自分の立場が悪いというのに常に海のことを気にかける。銀時は幼なじみだと言っていたが、たかが幼なじみの関係だけでここまでする必要はあるのか。
『聞きたいことは山ほどあったが……死んだのなら仕方ないな』
銀時が死んだのあればこの疑問もすぐに無くなるだろう。死んだ人間のことをいつまでも気にかけているほど海も暇では無いのだから。
屋上の扉を前にして一呼吸置き、海は静かにドアノブを回した。
開けた屋上に銀時が仰向けの状態で倒れていた。怪我をして出血しているということもなく、見た感じではただ疲れて眠っているようにも見える。
『これが死んだ人間の顔とは思えないな』
あまりにも綺麗な死に顔。今までいくつもの死体を見てきたが、ここまで綺麗な死に顔は見た事がない。誰もが苦しげな、悔しげな表情をしていた。もしかしたら死ぬまでがあっという間の出来事だったのかもしれない。銀時が死を予感するよりも早く訪れたのだろう。
『本当に死んだんだな』
触れた手は氷のように冷たく固い。もう死後硬直が起きているのかと悟った時、突然頭に物凄い衝撃を受けた。
『っ……なんだ……これはっ』
頭が割れそうなほどの痛み。そして一気に流れ込んでくる記憶。
銀時の死を実感した途端、全ての記憶が蘇ってきた。
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