第199幕
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「金時さん!!奴を見つけました!」
「わかった。今行く」
民家の屋根にハシゴをかけて来た男が銀時を見つけたと金時に報告する。男と話をした後、金時は屋根から下へと飛び降りた。
「海、最後だ。ヤツの死に顔ぐらい見ていったらどうだ?」
『言っただろう。あいつはそう簡単に死ぬことはないって』
「そうか。なら銀時が死んだときお前の元に持っていってやるよ。首を」
男と共に金時は通りの人混みの方へと歩いていく。きっとあの集団の中に銀時がいるであろう。
今すぐ助けに入るべきか否か。海が間に入ることで余計面倒なことになったらどうすればいい。
『面倒だ。俺がそこまでする必要は無い』
敵陣へ一人乗り込んで行ったのは銀時だ。海の制止の声も聞かずに行ったのだから何があっても自業自得。
だから海が手を貸すことはない。どうなろうと知ったこっちゃない。例え銀時が死のうと──
『俺が出る幕じゃない。別に死んでも構わない。でも……死ぬなら町の外にしろ!』
町中で死なれては困る。誰が死体の処理をするんだ。町民が銀時に暴行して殺したとなれば誰を捕まえればいいんだ。全員捕まえて取り調べをするなんて面倒なことしたくはない。
『結局こうなるのかよ!!』
面倒事を全て回避するためには銀時を守らなければならない。銀時が生きている状態で町を元に戻す。
それは海の記憶が全て元に戻らないということを意味する。
『そんなもん知るか!』
騒ぎが大きくなっていく通りへと海はひた走る。話をして相手が身を引いてくれればいい。それがダメなら町民に刀を向けなければならない。
銀時がどうしてもダメだと言った理由が今になってようやくわかった。
顔見知りの人らに危害を加えたくない。出来ることなら穏便に済ませたいが、彼らの雰囲気から察してそれは出来ないだろう。だから銀時は海を止めたのだ。
『お節介野郎!!死んだら俺が殺してやる!』
死んだ人間をどうやって殺すんだ、なんて疑問は明後日へと吹き飛ばして海は銀時の元へと走った。
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