第177幕
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「出陣だー!いざ参らん、宇宙へー!」
「ヅラ、そのホワイトベースじゃ宇宙には行けないアルヨ」
「あっ、ああいうカタパルトなんだ。あれなら宇宙に行けるかもね。頑張ってね」
場所は変わって近くの公園へと来た海たち。白馬に乗っていた桂は馬によって蹴り飛ばされて吐血を撒き散らし、散々ツッコミをやらされていた銀時たちはもうこれ以上のツッコミを放棄して桂に冷たい目を向けていた。
誰も助けないのであれば己がやるしかないと、倒れた桂に手を差し出そうとしたが、それを銀時に止められた。
「もうアイツは助からねぇから」
『まだ間に合うかもしんないだろ?』
「頭はもう処置不可能です」
『頭はダメでも身体が残ってればなんとかなる』
「あんたらなんの会話だよ!!」
『「桂(ヅラ)の蘇生」』
頭の中はもう救いようがないのはわかっている。だから頭を別のものと取っ替えれば大丈夫じゃないか?と言ってのけた海に「アンパンマ○じゃねぇんだよ!!」と新八の鋭いツッコミ。あぁ、前回からツッコミばかりさせてゴメンな。
「謝るなら最初からやらせないでください……!」
『悪い。つい』
「つい、で僕のツッコミ回数増やすのやめてくれませんか!?もうツッコむの疲れましたよ!」
『わかった。しょうがねぇから俺がツッコんでやるよ』
「いや、なんかそれはそれで申し訳ないというか。なんか別の意味に聞こえてくるんでいいです」
『別の意味?』
ほんのりと頬を赤く染めた新八は海から目を背ける。その意味がわからず疑問符を浮かべた海にすかさず銀時がフォローに入った。
「ウブな新八にはちょっと刺激が強いんだよ。お前は分かってないくせにそういうこと言うから」
『ウブ?刺激?何の話だよ。俺は新八がもうツッコミするの疲れたって言うから代わりに俺がやるって言っただけだろうが』
「うんうん。新八の代わりにツッコミね。どこにツッコミ入れるの?新八?それとも俺?いいよ?俺はまぁ歓迎はしないけど、海がしたいっていうなら」
銀時の言い方に益々分からなくなっていく海に意地悪く笑う銀時。
「貴様ら……前の幕からその話ばかりじゃないか……!なんなんだお前たちは!」
「しょうがねぇだろうが!最近まともな話ばっかでこっちは鬱憤溜まってんだよ!少しくらい海とのエロシーン作れっての!!」
「エロシーンなんぞ妄想していればよいだろう!!こちらはそんな余裕ないのだ!!」
「余裕くらい作れよ!!時間は追われるもんじゃなくて作るもんだってどっかのスパダリっぽいやつが言ってただろうが!!」
「そんな言葉は知らん!!!」
『とりあえずお前ら黙ろうか』
静かに話を聞いていた海は眉間に深いシワを作り、桂と銀時の腹へと重たい蹴りを入れた。
二人仲良く沈んでいる様を一瞥してからフミ子へと向き直る。
『すまん。話がまた脱線した』
「いいのよ。貴方愛されてるみたいだし。私もそんな風に誰かに愛されてみたいわ。ねぇ、その気があるなら今夜どう?彼が居なくなってから寂しいのよ」
着ぐるみの裾を持ち上げながら海に身を寄せて誘うように甘い吐息を漏らす。耳に吹きかけられた息が擽ったくて身をよじろうと海が一歩下がった時。
「海の夜は全部俺で埋まってますー!!」
「海に貴様のようなアバズレが近づくでない!!」
左右から伸びてきた腕は海を守るように盾となる。
腰へと回った腕は海を引き寄せてフミ子から離された。
『銀時?桂?』
「ダメだからね?あんな女相手にしたらダメだからね!?」
「いかんぞ。海はこのままことを成すことなく魔法使いとなるのだ」
『……お前らどんだけ童貞捨てさせたくないんだよ』
「「一生!!!」」
『……はぁ』
もうそろそろ魔法使いになれそうな気がします。
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