第198幕
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『こっちであってるのか?』
「どっちに行ったのかまではわかんねぇよ」
『適当に探し回ってるってことか』
「しょうがねぇだろ!」
海たちは橋の上から町中へと戻り、一人去っていったたまを探し歩いていた。
たまの去り際の言葉が気になって仕方ないと言った銀時の為にしらみ潰しに探している状態。
たまは銀時と行動を共にしているため、町の人達からは良くは思われていないはずだ。有名人の金時を殴り倒した銀時のそばに居るなどどういうつもりだと口々に文句言われるのだから。
それはたまだけでなく、海も同じこと。金時と共に居ないことを不思議がられ、何度も万事屋へ行くようにと促される。断れば驚かれ、何故か悲しそうな顔をされたり、人によっては不快な表情を浮かべたり。
「そっち居たか?」
『いや居ない』
「向こうの通りの方見てみるか……」
だから早く探し出さねばならない。カラクリといえどもたまは女の子だ。何かあってからでは遅い。
急がねば。
焦る気持ちを押し殺しながら辺りをきょろきょろと見回した時、それが海の目に入った。
暗い路地裏で木刀を手にしている男。そしてその先には緑の頭。
木刀に頭を貫かれているのがたまだとわかった瞬間、海は刀を鞘から抜いて、たまの前に立っている金髪の男へと投げた。
「お前なにやってんの!?」
『……ろす……』
「は?!なに?どうし──」
『殺す』
路地裏で何が起きているのかを銀時も理解し、怒りを滲ませた顔でたまの元へと走っていく。
海が投げた刀は金時の左腕に突き刺さってはいたものの、金時の動きを止めるほどのダメージには至らなかったらしい。
たまから海へと視線を移した金時は気持ち悪い笑みを口元に浮かべていた。
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