第177幕
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「私たちは可愛いペットなんかじゃない。この星を侵略するためにやってきたの。私たちは敵地調査のために送り込まれた諜報部隊。荼吉尼、辰羅、夜兎の陰で暗躍してきた幻の傭兵部族。古より白い悪魔と恐れられてきたその名を……」
『その名は……!』
ゴクリと生唾を飲んで見守る海の頭へと落とされるチョップ。
「何がその名はだ。なに?なんでそんなワクワクしてんのお前は」
『なんかこういうのってワクワクしないか?古くから伝わる、とか幻の、とか』
「アニメの見すぎじゃねぇの?アホらしい。ンな勿体ぶった言い方しときながらどうせそんな大したもんじゃねぇんだろう」
構うだけ無駄だと言う銀時に海はむすりと拗ねる。少しくらい夢を見たっていいじゃないかと返したが、銀時は「こんなくだらねぇ夢より俺がもっといい思いさせてやるから」と微笑んだ。
『なんだよ。お前が古来の勇者が使っていた剣にでもなるのか?』
「なにそれ。エクスカ○バー?俺にはもう立派な剣がありますけど?それはもう立派なちん──」
「銀さんもうやめてください。話がドンドンズレていきます。海さんもちゃんと話聞いてください」
『……悪かった』
新八にいい加減にしろと怒られてしょげる大人組。銀時に至っては神楽にぶん殴られて頭を襖に突っ込んでいた。
『……要はエリザベスはその幻の傭兵部族"蓮蓬"っていうやつで、地球を侵略するためにずっと桂と共に行動していたと?』
「そう。ひそかにこの星の情報を本隊に送り続けていたのよ。役目を終えた彼らは母艦へと帰還した。都合の悪い記憶を"抹消"して」
その言葉に合点がいく。今まで何度桂に聞いてもエリザベスと最後に会った日が思い出せないと言っていた理由。エリザベスによって記憶を消されていたのであればそりゃ分かるはずもない。むしろよくエリザベスの記憶を思い出せたものである。
『それほどエリザベスのこと大切に思ってるってことだろうけども』
桂にとってエリザベスは大切な友人。見た目がよく分からんヤツだが、それでも桂が彼のことを友だというのであれば。
手を貸さない理由はないはずだ。
蓮蓬からこの星を守って欲しいと頼み込んでくるフミ子を海は黙って見つめる。
「海?」
『エリザベスは……』
「うん?」
『エリザベスは本当に地球を侵略しようと思ってんのか?』
「話の流れ的にそうなんじゃねぇの?」
桂が引っ張り出してきたいくつものプラカードを眺める。どれもどうでもいいような事しか書いてないが、そのどうでもいいようなセリフがどれも楽しんでいるように見えた。
本当にエリザベスは地球を我がものにしようと思っているのか。ずっと一緒にいた桂を裏切って。
『本当にそう思ってるならあの被り物斬り裂いて中のモン引っ張り出すか』
「何この子怖いこと言ってんの!?」
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